滝沢秀明が信じる音楽の力、平野紫耀の独唱に潜む想い……TOBE全員が「Be on Your side」で届けるメッセージ
平野紫耀の独唱で始まる「Be on Your side」ラストのサビ
そして、〈Just just be on your side〉〈この手で触れられなくても〉と歌われるラストのサビが、平野の静かな独唱によって続いていく。かつて、ドキュメンタリー番組のなかで「僕、コンサートの最後とかで『死ぬなよ』って言うことが多いんですよ」「コンサートで僕と目が合わなくても僕を見てくれてる人とか僕と関わった人は、なるべく死なないでもらいたい」と語っていた平野。それを続ける理由は、「みんなに元気を与えたい」からだと――。 だから、いつも彼はコンサートでその言葉を投げかけていた。思い起こせば、3月17日の公演でもステージから去る間際、「死ぬなよ!」と叫んでいた。そんなことを踏まえると、より歌詞のメッセージと彼の想いが増して聴こえてくるのだ。 〈Just just be on your side/君は歩き出せるから/僕が そう僕は/背中を押すよ この声で〉――そんな平野の独唱を経て歌われるのは、すべての人を勇気づけてくれるあたたかいメッセージだ。誰かを笑顔にしたいという想いは、エンターテイメントに携わる人間なら共通して抱くものだろう。物理的に近くにはいられないけれど、音楽でならばいつでもそばにいられる。直接手を差し伸べることはできなくても、作品は遠く離れている人にも届く。そして、励ますことができる。そんなエンターテイメントの力を信じている人たちによって届けられているのが、楽曲「Be on Your side」であり、プロジェクト『to HEROes Project -Act for HOPE-』なのである。 「音楽には、心に火を灯し続ける力があります」――滝沢もそうコメントしているように、音楽の力で人はきっと前を向けるはず。不安を抱えて過ごしている時に、どうかこの歌が多くの人のもとへ届き、明かりが灯ることを願っている。
かなざわまゆ