「学びの多様化学校」 不登校の子ども受け入れ、登校率8割超に 開校3か月入学希望殺到…「中学部」区域外募集一時停止 大分・玖珠町
不登校の子どもたちを対象に今年4月、公立では九州で初めて開校した大分県玖珠町の「学びの多様化学校」。現在19人の子どもが在籍。独自のカリキュラムに取り組み、登校率が80%を超える成果を出しています。開校から3か月、学校施設の見学など問い合わせも殺到しているといいます。 【写真を見る】「学びの多様化学校」 不登校の子ども受け入れ、登校率8割超に 開校3か月入学希望殺到…「中学部」区域外募集一時停止 大分・玖珠町 ■独自の教科、町内外から19人在籍 不登校の児童・生徒を対象に開校した玖珠町の「学びの多様化学校」(不登校特例校)は、文部科学省の指定を受けた義務教育学校で、九州初となる公立の小中一貫校です。 小原猛校長: 「今、この時間は探究という新設教科を実施しています。みんなで夏祭りプロジェクトとして屋台を出してみよう、流しそうめんを食べようといったプロジェクトです」 現在は小学部4人、中学部15人の計19人が在籍。町外在住者の入学も受け入れていて、町外から車で通う子や家族で移住してきた子は、現在6人となっています。 学校の最大の特徴はカリキュラムです。始業時間は午前9時半。午前中は5教科の学びが中心で、午後からは「野遊び」「探究」「対話」という独自の教科を設けています。 中学部の生徒は、「野遊び」の時間に野菜作りに挑戦。小学部の児童は「探究」の授業に釣りを体験するなど、学びを通して興味や関心を深めます。 ■登校率8割超…自分の居場所ができた 開校から3か月、登校率は現在84%。“欠席ゼロ”の子もいるといいます。 小原猛校長: 「3か月たっての印象としては、何よりも子どもたちが思っている以上に学校に来ているという状況で、4月当初に比べて笑顔が増えてきたり、友達同士の関わりが増えてきたり、そういったことはすごくうれしい」 町外の九重町から小学部に通わせている保護者は、子どもに変化がみられると感じています。 (保護者)「きょうどんなことをしたとか、先生がどんなことを言っていたとか、よく学校のことを話すようになりましたね。今まではなかった経験なので本人もうれしいと思う」