なぜ高井幸大は逞しさが増した? GS突破が懸かるUAE戦でも“ディフェンスリーダーは俺だ!”と言わんばかりの活躍を【U-23アジア杯】
向上心を持って常に自分に矢印
さらに、思考力が高まった点も見逃せない。高井は言う。 「あまり自分のプレーに満足していないし、そうなった時に自チームでどれだけやれるかがキーだなと思って、去年も今年も考えながらやってきた。そこが良いサイクルになっている。ダメな試合もあれば、良い試合もある。そのなかで考えたことがたくさんあるし、それを続けられたことが良かった」 日々のプレーを振り返り、トライ&エラーを繰り返してきた。もちろん、今までも考えていなかったわけではないが、より高いレベルで戦うために、向上心を持って常に自分に矢印を向けてきた。その結果、一つの答えとして辿り着いたのが、コーチングの部分だったという。 「集中する際の声かけをすごく意識するようになった。声を出すことで集中するし、周りも見えるので自分にとって良いこと」 集中力の維持は課題のひとつだった。ふとした時に切れてしまう癖があり、それがプレーの不安定さに繋がっていた。だが、自ら発信することが集中力のキープにつながり、パフォーマンスが大幅に改善された。自信も深まったことで、国際舞台でも堂々と戦えるようになった。 顔つきが変わり、精悍さが増したように思える。それを高井に伝えると、「本当ですか? じゃあ、良かったです」と笑顔を見せた。その表情からは充実感が見て取れる。 19日のUAE戦はグループステージ突破を左右する大事な一戦。西尾不在の最終ラインを取りまとめ、守備陣の要として日本を勝利に導く使者となる準備は整った。 取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
【関連記事】
- [U-23日本代表のUAE戦スタメン予想]中国戦から4名を変更と予測。出場停止の西尾に代わってCB を務めるのは?【U-23アジア杯】
- 高井幸大がチーム最年少らしからぬプレーで中国戦の勝利に貢献。成長著しい長身CBに期待せずにはいられない【U-23アジア杯】
- 「賛否あるだろうけど」内田篤人が町田のロングスローに意見。中村憲剛も見解「正しく使っているだけ」
- 「本当に愚かなレッド」「日本がGKに救われるとは」韓国人記者が見た大岩Jの “リアル評”。「韓国にとって危険」と最も評価した選手は?【U-23アジア杯】
- 「ウソでもいいから抗議をしないと」なぜ内田篤人は一発レッド後の西尾隆矢の“行動”に苦言を呈したのか「すぐ出ちゃだめですよ」【U-23アジア杯】