BMW発の「人気アドベンチャーバイク」が全方位的に進化! 充実装備で大陸横断のロングツーリングにも対応 “売れ筋”は「自動変速モデル」か!?
史上最強のボクサーエンジンを搭載
世界的に人気が高まっているアドベンチャーバイクのカテゴリーですが、その王者として君臨しているのがBMWの「GSアドベンチャー」シリーズ。 【画像】「えっ!…」これがアドベンチャーバイクの新たな扉を開くBMW「R 1300 GSアドベンチャー」です(20枚) その最新モデルである「R 1300 GSアドベンチャー」のアップデートモデルが日本へと上陸しました。外観やエンジンが一新されただけでなく、意欲的な新機能も搭載されています。
新しい「R 1300 GSアドベンチャー」は、2023年に上陸した「R 1300 GS」の兄弟モデルに当たります。しかし『「GS」のライバルは「GSアドベンチャー」』といわれるほど、このカテゴリーで双璧を成すモデルになっています。 実際、大排気量のアドベンチャーバイク界では、先代の「R 1250 GS」が32%、同「R 1250 GSアドベンチャー」が30%のシェアを占めるほど、人気を二分していました。 2モデルの大きな違いは、「R 1300 GSアドベンチャー」の方がより過酷なオフロード走行に対応しており、ガソリンタンクの容量も30リットルと大きくなっていること(「R 1300 GS」のそれは19リットル)。つまり、「R 1300 GSアドベンチャー」の方が、その名のとおり道なき道に分け入って行くようなアドベンチャーツーリングに向いているといえます。 搭載されるエンジンは、BMWモトラッドの代名詞的な存在であるボクサー=水平対向ツイン。新しい「R 1300 GSアドベンチャー」では排気量が1300ccに拡大され、最高出力145psを発生します。 これはBMWモトラッドが搭載するボクサーエンジンとしては史上最強のパワーアップを果たしたもので、それでいながらコンパクトに仕上げられているのもポイントです。 サスペンションは、フロントに“EVOテレレバー”、リアはシャフトドライブと組み合わせた“EVOパラレバー”と呼ばれるBMWモトラッド独自のシステムを採用。新しい電子制御ダイナミック・サスペンション・アジャストメント(DSA)も搭載されており、走行モードやコンディションに合わせたスプリングレートへと自動的に荷重補正がおこなわれます。 アダプティブ車高制御と呼ばれる機構も搭載されており、停車時や低速走行時にはシート高が30mm(ツーリンググレードは20mm)低くなることで足つき性が向上。幅広い体格のライダーが乗りこなせるよう進化しています。 ●自動変速に対応したモデルもラインナップ 新しい「R 1300 GSアドベンチャー」で注目されるのが、オートメイテッド・シフト・アシスタント(ASA)と呼ばれる自動変速対応モデルが選べるようになったことです。 このASA対応モデルは左手側にクラッチレバーがなく、大型AT免許で乗ることができます。 変速は、自動でおこなわれる「D」モードと、ライダーが変速操作をおこなう「M」モードから選択可能。左足側に変速レバーが装着されており、普通のマニュアル変速モデルと同様の操作でおこないます。 他ブランドの自動変速モデルは、手元のスイッチで変速できるものもありますが、BMWモトラッドではライダーが慣れている操作でおこなえることを重視しているようです。 「D」モードでの変速タイミングは、ライディングモードと連動して切り替わる仕組み。オフロード走行に適した「エンデューロ」モードも追加されていて、荒れた道を含むツーリングをより楽しみやすくなっています。 また、リアにはキャリアが標準装備されており、パニアケースの装着にも対応。オプションでタンクに装着するバッグなども豊富に用意されています。大陸を横断するような長距離ツーリングへと出かけるライダーから圧倒的な支持を集めていることを実感させる装備です。 新しい「R 1300 GSアドベンチャー」は、「ツーリング」と自動変速に対応した「ツーリングASA」、オフロードでの走行性能を高めた「GSスポーツ」と3グレードを展開。 すでに多くの受注が入っているとのことですが、なかでもASAを選択するライダーが多いといいます。この点を見ても、アドベンチャーバイクの新たな扉を開くモデルになりそうです。 ●製品仕様 ・価格(消費税込):333万5000円~ ・サイズ:2280×1012×1560mm ・ホイールベース:1534mm ・シート高:820~890mm ・車両重量:284kg ・エンジン:空水冷水平対向2気筒DOHC ・総排気量:1300cc ・最高出力:145ps/7750rpm ・最大トルク:149Nm/6500rpm
増谷茂樹