男子グレコローマン77キロ級で金メダルを手にし、笑顔の日下（撮影・岡田　丈靖）

　4年ぶりのリーグ優勝を果たした巨人に「金パワー」が注入される。パリ五輪レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級で金メダルを獲得した日下尚（23＝三恵海運）が16日から始まるCSファイナルステージ（S）初戦（東京ドーム）で始球式を務めることが8日、分かった。 　日下にとっては念願がかなうことになる。パリ五輪での決勝後に「お酒を8カ月やめていたので勝利の美酒を飲みたい。あと思いついたんですけど、僕、巨人ファンなので始球式、入れたいっす」と語っていた思いが結実。東京ドームのマウンドに立つ。さらに日下は高松市出身。売り出し中の高卒2年目・浅野と同郷だ。ファーストSを戦う2位・阪神、3位・DeNAの勝者を迎え撃つ巨人にとってこれ以上ない“援軍”と言える。 　巨人は今季、パリ五輪体操男子で団体総合、個人総合、鉄棒の3冠に輝いた岡慎之助が8月25日の中日戦（東京ドーム）で始球式を務め、団体金メダルメンバーの杉野正尭が立つ打席に向けて見事なストライク投球を披露。機運を高めたチームは、同戦で2―0の勝利を収めていた。 　12年以来の日本一へ、リーグ覇者のプライドも胸に突破しなければならない短期決戦。その初戦に大の巨人ファンでもある日下に闘魂を注入してもらう。