イスラエル・ヒズボラ 416日ぶり停戦…ネタニヤフ首相が明らかにした3つの決定理由
イスラエルのネタニヤフ首相がレバノンの親イラン武装組織ヒズボラと停戦する方針を26日(現地時間)明らかにした。戦争勃発から416日目だ。 米CNNなどによると、この日、ネタニヤフ首相は安全保障会議を午後5時30分から2時間半ほど開いた後、ヒズボラとの停戦を最終承認した。イスラエルがヒズボラを代理して協議に臨んだレバノン当局と最終合意に到達すれば、停戦は27日午前10時に発効する予定だと、エルサレムポストは伝えた。 ネタニヤフ首相はイスラエル首相室が停戦承認直後に公開したユーチューブ映像を通じて停戦を決定した3つの理由を自ら説明した。ネタニヤフ首相は「イランの脅威に集中し、イスラエル軍を再充電して補強し、ハマスを孤立させるのが目標」と明らかにした。ネタニヤフ首相のこうした国民向け演説は9分25秒続いた。 ネタニヤフ首相は「ヒズボラが合意を破れば我々は攻撃する」とし「(停戦以降も)レバノンで完全な行動の自由を維持する」と述べた。そして「我々はヒズボラを数十年後退させた」とし「北部の住民を家に帰し、ガザ地区に残る人質を帰還させるのが我々の任務」と話した。 ネタニヤフ首相によると、イスラエル内閣は停戦案をこの日午後に最終承認する予定だ。停戦期間については「状況がどのように展開するかにかかっている」と説明した。 続いて「わが軍隊に対する武器と弾薬の供給が大きく遅延したというのは秘密でなく、これは近く解消されるだろう」と話した。タイムズ・オブ・イスラエルは大統領就任を控えたトランプ氏が帰ってくることを暗示した発言だと指摘した。 イスラエルとレバノン当局の交渉が最終妥結すれば、昨年10月にイスラエルがパレスチナの武装組織ハマスの奇襲後にヒズボラと交戦を始めて以来13カ月ぶりに砲声が止まることになる。この日のロイター通信によると、昨年10月7日にガザ戦争が勃発した後、レバノンでは少なくとも3823人が死亡し、1万5859人が負傷した。ハマスを支持するヒズボラはガザ戦争が勃発した翌日の昨年10月8日からイスラエルと戦争をしている。 ネタニヤフ首相の発表の直後、レバノンのミカティ首相は声明で「国際社会が迅速に動いて停戦を直ちに履行するべき」と呼びかけた。 イスラエルが受け入れた停戦案は米国が仲裁した。ここには双方が60日間停戦しながらイスラエル軍がレバノン南部から撤収し、ヒズボラの重火器がイスラエルとの国境から約30キロ離れたレバノンのリタニ川北側に移動するという内容が盛り込まれたという。