被災された方々に勇気を! 初優勝のツエーゲン金沢U-12が全国大会へ《JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN北信越》
ツエーゲン金沢U12が北信越地区の代表として全国へ
第1ピリオドは立ち上がりからツエーゲン金沢が主導権を握る。素早いチェックで相手にボールキープを許さず、人数をかけた攻撃を仕掛けていくと、5分に先制点を奪ったのは「自分がゴールを決めて勝ちたいと思いながらウォーミングアップをしていました」と試合前の様子を振り返った宮岸果生だった。相手のパスをカットしてそのままドリブルで運び、右足を一閃。ゴールまでやや距離はあったものの、勢いよく放たれたボールは左サイドネットに突き刺さった。 その後は両チームが見せ場を作った。アルティスタ浅間が小山達樹の直接FKや中村伊生利のドリブルシュートなどでゴールに迫れば、ツエーゲン金沢も相手のCKを跳ね返してからのカウンターで作田陸飛がポスト直撃のシュートを放つ。第1ピリオド終了間際にはツエーゲン金沢がゴールに近いエリアでFKのチャンスを得たが、藤原心平のキックは壁に跳ね返された。 第2ピリオドに入ると、ツエーゲン金沢がさらに攻勢を強めていった。アルティスタ浅間の竹内監督が「幅と深みを取りながらはがしてくるし、駆け引きをしながらうまくいなされた」と感服したように、キャプテンの島恵大を起点にボールを保持し、多彩な攻撃を仕掛けていく。8分にはその島が相手のクリアボールにいち早く反応して追加点を奪う。GKの頭上を抜くダイレクトシュートは、先制点を挙げた宮岸が「最高のゴール。うまかった」と振り返る技ありの一撃だった。 第3ピリオド、アルティスタ浅間は第1ピリオドとほぼ同じメンバーを投入して反撃を目指したが、ツエーゲン金沢も宮岸や島を始めとする中軸選手で応戦。このピリオドはスコアレスのままタイムアップを迎え、最終スコア2-0でツエーゲン金沢が初優勝を飾った。 優勝したツエーゲン金沢は、5月に神奈川県で開催される予定の『JA全農チビリンピック2024 JA全農杯全国小学生選抜サッカー決勝大会』に北信越代表として出場する。大石監督は「大きな地震があり、被災された方々に勇気を与えられるように、いいニュースを届けられるように頑張ります」と語り、宮岸も「北信越を代表して出場するので、絶対に優勝したいです!」と力強く宣言した。