トイレを階段下にして、間取りの自由度アップ。スムーズな動線&サイズ感に大満足
好みの間取りにしようとすると、場所に悩むトイレ。動線に優れているうえに、ジャマにならない位置にできると快適な家になります。4年前に注文住宅を建てた日刊住まいライターは、玄関脇の階段下のデッドスペースを利用することに。結果、水回りやLDKとのアクセスもよく、外出時も来客時もスムーズに使うことができています。おこもり感のある小ぶりなサイズにも満足。壁紙にもこだわり、ホテルのような雰囲気になりました。
欲張りすぎた間取り。トイレの場所がない!
筆者は夫とふたり暮らし。4年ほど前に地元工務店で、延床面積35坪の2階建ての注文住宅を建てました。 間取りの打ち合わせは難航しました。「回遊動線にしたい」「水回りを1か所にまとめたい」など、いろいろ要望を詰め込みすぎたことが理由です。 打ち合わせを重ねても、工務店が提案する間取りに納得がいかず、筆者が間取りを描いてみることにしました。要望自体は盛り込めたのですが、やはり素人の描いた間取り。トイレの入る場所がありません。 そんなとき、久しぶりに遊びに行った友人宅で、トイレを借りると、天井が段になっていることに気づきました。トイレが階段下につくられていたのです。トイレの奥は天井が低くて、その見た目が隠れ家みたいでとてもすてきでした。 わが家の間取りを見てみると、階段下はあいています。そこで、「階段下にトイレを設置できないか?」工務店に相談してみました。 すると、「無理ではありませんが、天井が低くなってしまうのでどうでしょう?」と、否定的な答えが。しかし、「その低い天井がいい感じなんです!」と説得し、階段下にトイレをつくることにしました。 暮らし始めてみると、このトイレがいろいろな意味で、大正解だったと感じています。詳しくレポートします。
工務店が心配していた「狭さ」が逆に快適!
こちらが、わが家の階段下トイレです。「奥が低くなっているから頭がぶつからないか? 幅がないので、奥の低い部分の壁をふかして収納をつくることになる。そのぶんトイレの奥行きが狭くなるけど大丈夫か?」と、工務店は心配していました。しかし、まったく問題はありませんでした。 いちばん奥は床から高さ165cm。ここは頭をぶつけそうなのでニッチ収納と窓にしています。ただ、そのぶん、奥行きが短くなっています。 収納には、ストックのトイレットペーパーを置いています。飾り棚のようなスペースもよい感じ。その手前の天井高は176cm。便器の上まで来れば、天井高が235㎝ありますから、まったく問題はありません。 この段になっている奥の天井部分がアクセントになっていて、それも結構気に入っています。 ドアからトイレタンクまでの奥行きは156㎝。幅は76㎝あります。工務店が心配していたほど狭く感じません。かえって落ち着くくらいです。 手洗い器つきのタンクトイレにしたので、トイレ内には手洗いカウンターはつくりませんでした。ですから、幅もこれで問題なし。 ちなみに便座からドアまでは80cm。便座に座った状態で、手を伸ばせばドアに手が届き、鍵を閉めることもできます。筆者にとって、156㎝は快適な奥行きでした。 わが家には2階にもトイレがあります(写真)。こちらはしっかり1畳分のスペースをとりました。幅は1階のトイレと同じで76㎝ですが、奥行きは180㎝あります。これだと便座に座ったまま手を伸ばして、ドアの鍵を閉めるのはムリ。 狭くなることが心配だった1階の階段下トイレ。筆者にとっては、逆にちょうどよい広さでした。