【訂正】すなくじらの「2024年 年間ベストアニメTOP10」 熟成された作品の中で輝くオリアニ
『夜のクラゲは泳げない』が描いた、現代だからこそ響く普遍的な物語
3位『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』 2015年、原作者・藤原ここあの他界により遺作となった本作。その映像化には、ファンたちの大きな期待と不安が交錯していた。しかし、脚本家の綾奈ゆにこと橋本能理子監督が紡ぎ出した繊細な脚本と演出は、原作の持つ儚くも美しい世界観を余すことなく映像へと昇華。ドラマCDから続投した声優陣の演技も相まって、原作への深い愛情が随所に感じられる作品となった。 2位『黒執事 -寄宿学校編-』 7年の時を経て待望の『黒執事』 新シリーズが始動。セバスチャンとシエルの変わらぬ関係性はもちろん、新たに加わったP4キャストの魅力的な演技も光る。「伝統は絶対!」に代表される名シーンの数々は、黒執事ならではの世界観を余すことなく表現していた。セバスチャンの「イエス、マイ・ロード」を聞いて、多くのファンが感極まったのではないだろうか。まさに「黒執事が帰ってきた」のだと。 1位『夜のクラゲは泳げない』 「推す」という行為を描いた作品は数多あれど、本作はそれを現代に即して見事に描き切った。40mPが手掛けた楽曲群も、その世界観を色鮮やかに彩る珠玉の楽曲ばかり。何かを好きでいることの喜びの裏にある、切なさや苦しさ。「好き」という感情の多様な形を、現代だからこそ響く普遍的な物語として紡ぎ出した本作は、今年一番の感動作であり、間違いなく2024年を代表する作品となった。 ※記事初出時、本文に誤りがありました。以下訂正の上、お詫び申し上げます。(2024年12月25日13:56、リアルサウンド編集部) 誤:『かつて魔法少女は悪と対峙していた。』 正:『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』
すなくじら