「監査を重く見ていただきたい」市教委に委員が指弾 横浜市裁判傍聴妨害めぐる監査請求
横浜市教育委員会の裁判傍聴問題を巡り、傍聴中の職員の給与や裁判所への交通費支給は不正な公金の支出に当たるとして市民が返還を求めた住民監査請求で、請求人らの陳述が4日、横浜市役所で行われた。質問に答えない市教委幹部に対し、監査委員が「監査をもうちょっと重くみていただきたい」と指弾する場面もあった。 陳述には請求人のほか、市教委幹部も出席。現在、3人の弁護士による検証が行われていることを挙げ、幹部は「その結果を踏まえ、適切な対応を行っていく」などと話した。 市教委は弁護士による検証の終了時期を7月中になるとしているが、監査請求は受理の翌日から60日となる8月2日までに結果を通知することになっている。 このため、監査委は弁護士の検証結果を待っていては間に合わない可能性があることも指摘したうえで、市教委側に質問した。 だが、市教委側は裁判傍聴の参加者の特定や交通費支出額についての質問に回答せず、監査委員は「それを明らかにしなければ判断できない。(監査委員会を)もうちょっと、重く見てもらいたい」と厳しく指弾した。 その後も、集団傍聴を決行する際に被害者の意向を確認したかどうかについて「そのことを含めて検証中」と答えるなど、明言を避ける場面が目立った。