熊本城内の樹木150本伐採へ…石垣に悪影響を及ぼす可能性、今後5年で全て撤去
熊本市は、熊本城内の石垣に悪影響を及ぼす可能性がある樹木約150本の伐採を始めた。今後5年ほどかけて全て撤去する予定で、今年度は12月20日までに熊本県立第一高(熊本市中央区古城町)周辺の27本を伐採する。 【写真】市街地から望む熊本城
熊本城総合事務所によると、2020年度に城内の石垣の周囲2メートルにある樹木264本を対象に行った調査で、地中に伸びた根が石垣を変形させたり、倒木した際に石垣が崩れたりする可能性がある樹木が169本あることが判明した。このうち23本はすでに撤去しており、石垣の損傷を防ぐため、加藤神社の境内や坪井川沿いにある残り146本を今年度から年間約30本ずつ伐採する。
県立第一高の西側に位置する石垣で7日、撤去作業があり、石垣の上に生えた木の枝を作業員が切り落としてクレーン車で地面に下ろしていた。
同市は、熊本城内の倒木の可能性がある「危険木」についても昨年度までの4年間で約300本伐採している。同事務所復旧整備課の担当者は「今後も樹木医による点検を行いながら、城内の樹木を維持・管理していく」と話した。