1人暮らしで「年50万円」貯蓄って少ないですか?「年収400万円」でボーナスは少ないです…
1人暮らしの人は貯蓄、特に預貯金を増やしにくいと言われることがあります。しかし、実際のところは個人差が大きいと思います。自分の貯蓄額が多いかどうか、今の貯蓄ペースは順調なのかどうかを心配する人も少なくありません。 今回は、1人暮らしで「年収400万円・年間50万円」の貯蓄ペースを例にとり、世間の平均と比べながら、理想の貯蓄額なども考えてみましょう。合わせて、貯蓄を増やすコツも紹介します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
年間の貯蓄額の平均は?
自分の貯蓄額が多いか少ないかを判断する方法の一つに、統計データとの比較があります。まずは、総務省統計局の「2022年 家計調査」の結果を見てみましょう。それによると、働いている1人暮らしの人の1ヶ月あたりの平均貯蓄純増額は約12万3000円でした。 そのうち、預貯金純増額は約11万7000円です。年間では、貯蓄純増額が約148万円、預貯金純増額は約140万円となります。これと比較すると、「年間で50万円の貯蓄」は3分の1ほどとなり、少ないと言えるでしょう。
目指したい貯蓄額や貯蓄割合
家計調査では、1人暮らしの人の平均年収は449万円でした。貯蓄純増額が148万円とすると、収入に対する年間の貯蓄割合は約33%です。年収約450万円の手取りを350万円ほどとした場合、手取りに対する貯蓄割合は約42%となります。手取りに対する理想の貯蓄割合は20~30%とされるケースが多いです。それに照らし合わせると、家計調査の結果では、大きく上回る貯蓄率となっています。 また、金融広報中央委員会による「家計の金融行動に関する世論調査」についても見てみましょう。同じく2022年の結果によると、1人暮らしの人の年間手取り収入からの貯蓄割合は、平均で13%でした。貯蓄をしなかった人も約40%もいます。調査ごとに対象者や調査方法は異なり、特に紹介した家計調査の結果は働いている1人暮らしの人のみのデータであることも、両者の違いに関係しているでしょう。 例としている「年収400万円」の人の手取りは300~340万円ほどです。仮に手取りの30%を貯蓄へと回すとすると、年間90~100万円ほどが理想の貯蓄額となります。一般的に理想とされている割合を考慮しても、年間50万円の貯蓄額は少ないと言えます。