ロ占拠原発「状況悪化」 ウクライナ主張、IAEA
【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)の総会が16日、オーストリアの首都ウィーンで開幕した。ロシアが占拠するウクライナ南部ザポロジエ原発についてウクライナは「状況が悪化している」などと訴え、ロシアを非難した。グロッシ事務局長は演説で、戦闘によって原子力事故が起こることに懸念を表明した。20日までの予定。 ザポロジエ原発は欧州最大で、戦闘に巻き込まれて大事故につながることが懸念されている。関係筋によると、正式に許可されていない軍や人員の原発からの撤退要求などを盛り込んだ決議を探る動きがある。 東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に関して、中国は「汚染水」の放出に反対するなどと主張した。日本の原子力委員会の上坂充委員長は、IAEAの関与の下で海洋放出が行われ、近隣諸国を含む各国の分析機関や国際専門家も参加するモニタリングやレビューで安全性が裏付けられていると強調。汚染水と呼ぶのは「適切ではない」と指摘した。