錦織圭・単独インタビュー 8カ月ぶりの復帰に「ちょっと浦島太郎感」 引退について「急にもう今年までって言うかも」
マイアミ・オープン開幕前日──。 「メディアデー」と銘打たれたこの日、地元メディアや日本報道陣の取材に応じる錦織圭の表情は、明るく、柔らかく、同時に精悍にも見えた。13歳の時から過ごすフロリダ州ブラデントンからクルマで4~5時間の距離という"ホーム感"も、表情に光刺す要因だろうか。 【写真】17歳になった美少女テニス選手・クロスリー真優の「お宝フォトギャラリー」(12枚) 最高位・世界4位。日本テニス界のみならず、世界のテニスシーンにもその名を刻む錦織圭が、約8カ月ぶりにコートに戻ってきた。 ようやく再スタートラインに立つ彼の、今の心境や、未来への希望とは? いつもの朴訥な口調で、でもどこか達観した風情もまといながら、単独インタビューにて胸の内を明かしてくれた。 ※ ※ ※ ※ ※ 「マイアミの出場を狙っていたのは1カ月くらい前からで。でも本当に決めたのは、1週間前くらい。ギリギリでした」と、錦織はふわりと笑った。 最後に公式戦に出たのは、昨年7月。ATP250の「アトランタオープン」だった。この大会中にひざの痛みを覚えた錦織は、3回戦敗戦後に予定していた翌週の大会出場を見送る。以降、大会にエントリーはするも、直前で取りやめることが続いた。 今の錦織は、復帰の指標をどのように設定しているのだろうか? 「本当は全部治して、もう100パーセントにして出たいと思っています。やっぱり試合になると、自然と無理しちゃうので。 60~70パーセントの状態で試合に出ると、確実にまた再発する。それだけは、もうやめようっていうのは、コーチ陣たちとも話しています。(今は)十分に試合ができるまでには戻ってきたと思うので、今大会には出ようと思いました」 そのような方針の背景には、昨年夏の悔いがあるのだろうか? 「まあ、あれは......復帰戦で優勝したATPチャレンジャーの時は、本当にほぼ痛みなくてできていたんです。ただ、たぶんそこでの疲れやダメージが溜まっていて、アトランタではちょくちょく痛みが出てきた。