“役不足”という声も少なくない井上尚弥の9.3ドヘニー戦 英記者が見解「ミスマッチだとしても、これは見逃せないミスマッチだ」
これまで日本ボクシング界に数々の金字塔を打ち立ててきた世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)。来る9月3日、東京・有明アリーナで元IBF同級王者TJ・ドヘニー(アイルランド)との防衛戦に臨むが、一部の海外メディアでは、この対戦相手が“モンスター”にとって「役不足だ」というネガティブな声も少なくない。 【画像】“怪物”井上尚弥、激闘の東京ドーム決戦を厳選ショットでプレーバック!! そんななかゴングが間近に迫った現地8月30日、英国人記者のエリオット・ウォーセル氏は、米専門メディア『Boxing Scene』に一本の記事を掲載。ルイス・ネリ(メキシコ)、マーロン・タパレス(フィリピン)、スティーブン・フルトン(米国)など、直近の対戦カードとドヘニーを比較し、自身の見解を示している。 まず記事内では、井上のここ3試合を振り返り、「一つひとつがイノウエのレガシーという文脈のなかで何らかの意味を持っており、自然な流れの一部であるように感じられた」と前置き。その上で、「ポール・バトラー(英国)戦にもWBOバンタム級王座獲得という魅力がある。ただ、9月3日のドヘニーに同じことは言えない」と厳しく指摘した。 さらに、「彼(ドヘニー)がフルトン、タパレス、ネリ以上の結果を残すとは考えにくい」と正直に記したウォーセル氏。「対等とまではいかないまでも、この3人はイノウエにとって脅威であり、ベストを尽くせない場合、ちょっとした問題を引き起こすかもしれないと思わせる様々な武器を持っていた」とも言及している。 ただ、「イノウエのレガシーにほとんど影響しないからといって、試合がエキサイティングにならないというわけではない」。27勝無敗(24KO)の井上に対し、37歳ドヘニーの通算成績は26勝4敗(20KO)だが、記事の最後は、「たとえミスマッチだとしても、ミスマッチにもいろいろある」「これは見逃せないミスマッチだ」と締められていた。 構成●THE DIGEST編集部
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