【アメフト】富士通ライスボウル3連覇、パナソニックに競り勝ち8回目の日本一
アメリカンフットボールの日本選手権、第77回ライスボウルが1月3日、東京ドームで行われ、富士通フロンティアーズがパナソニックインパルスを16-10で破って3連覇、8回目の日本一に輝いた。富士通の3連覇は、2016~19年シーズンにかけて記録した4連覇以来2度目。ライスボウルMVPには、決勝のTDパスを決めた富士通WRサマジー・グラントが選ばれた。 【写真】かってジャパンXボウルで行われていたXリーグチアリーダー勢揃いのハーフタイムショーは、今回からオープニングショーとして開催
スペシャルプレー決めたWRグラントがMVP
日本選手権・プルデンシャル生命杯第77回ライスボウル 富士通フロンティアーズ○16-10●パナソニック インパルス (2024年1月3日 東京ドーム) 富士通は、第1Q(クオーター)最初のオフェンスシリーズで、RBトラショーンニクソンがエンドゾーンに飛び込んで先制TD(タッチダウン)、7点を先制した。 直後のドライブで、パナソニックは富士通レッドゾーン(ゴール前20ヤード以内)まで攻め込むが、3rdダウンでブリッツした富士通DBブロンソン・ビーティ―が、パナソニックQB荒木をタックル、ファンブルさせたボールを富士通がリカバーした。 パナソニックは、第2Qに富士通QB高木翼のパスをインターセプトすると、立川玄明、ミッチェル・ビクタージャモーの2人のRBのランだけでTDを奪い同点とした。富士通は、先制した後のオフェンスでは、パナソニックディフェンスの厳しいパスラッシュと固いランディフェンスに苦しんだが、前半最後のプレーでK納所幸司がFG(フィールドゴール)を決めて、10-7で後半へ折り返した。 第3Q、パナソニックは12プレー連続でランをコールして、攻め込むと、K佐伯眞太郎がFGを決めて10-10の同点に。しかし富士通はRBニクソンのランなどで攻め込むと、第4Q冒頭のゴール前21ヤード、3rdダウン残り6ヤードで、QB高木からのラテラルパスを受けたWRグラントが、エンドゾーン奥に走り込んだWR木村和喜にスペシャルプレーでTDパス。エクストラポイントは失敗したが、富士通が16-10と勝ち越した。 パナソニックは次のオフェンスシリーズで、QB荒木優也からTEダックス・レイモンドへの43ヤードパスなどで、富士通ゴール前7ヤードまで攻め込んだが、4thダウンギャンブルを失敗。最後の望みをかけたオフェンスシリーズでも、QB石内卓也が、富士通LB山岸のブリッツでパスを弾かれて、万事休した。 パナソニックは、ランオフェンスでは富士通を上回る141ヤードを記録した。しかし、3rdダウンコンバージョンでは、富士通の11/18(62%) に対して、2/10(20%)と、オフェンスを継続できなかった。 ◇ ◇ かってジャパンXボウルのハーフタイムショーで行われていたXリーグチアリーダー勢揃いのハーフタイムショーは、今回からオープニングショーとして開催された。ハーフタイムショーでは、人気バンドのWANIMAが出演し、ミニコンサートで観衆を魅了した。 ◇ ◇ 1月1日に発生した能登半島地震で亡くなられた方たちのために、試合開始前に黙とうが行われた。また、日本アメリカンフットボール協会(JAFA、寺田昌弘会長)は、東京ドーム内で被災地支援のための募金活動を行い、34万6418円が集まった。後日、JAFAが石川県東京事務所に届ける予定。
アメリカンフットボール・マガジン編集部