プロ3年目でついにJ1初先発。湘南DF松村晟怜が語る喜びと意気込み「今後は自分がふたりを支えるような選手に」
Jデビューの地・味スタでの初スタメンに「縁を感じる」
「あの頃から比べれば、少しは成長できたかな」 2022年3月26日のルヴァンカップ第3節、敵地でのFC東京戦(1-2)でプロデビューを果たした湘南ベルマーレのDF松村晟怜。「思い通りのプレーができなかった」というゲームから着実に経験を重ね、約2年半後の24年10月6日、J1第33節のアウェーでの東京ヴェルディ戦(2-0)、プロ3年目を迎えた背番号32がついにリーグ戦のスタメンに名を刻んだ。 【動画】鈴木章斗が右足を振り抜いて追加点! 湘南の3-5-2システムにおいて、左ストッパーを主戦場とする松村だが、東京V戦では左ウイングバックで先発。2年半前のプロデビューも、このポジションでの出場だった。 奇しくも同じ味の素スタジアム、同じウイングバックのポジションでJ1初先発を飾った松村。自身にとってメモリアルな一戦を振り返る。 「プロデビューの地で、またウイングバックでJ1初スタメンというのは、縁を感じますね。少し緊張したけど、思っているよりかは落ち着いていたと思う。2年半前のデビュー戦の時はめちゃくちゃ緊張したし、今よりも子どもだった。そこに比べれば良くなっているかなと。まだまだ持ち味を出さなければいけませんが」 直接的に得点に関わるプレーこそなかったが、松村は東京V戦で攻守でよく働いた。左ストッパーの鈴木淳之介との好連係でビルドアップを活性化しつつ、守備でも184センチの長身を活かし、マッチアップした相手に上手く対応した。 試合後、湘南の山口智監督も「組み立てのところで良さを出してくれた」と評す。本人も、自分の成長を実感したようだ。 「ウイングバックは、この一週間で準備していました。不安はなく、“やってやるぞ”という気持ちで試合に臨みました。自分がウイングバックで出る時は、相手の立ち位置を見ながら、低い位置で組み立てるプレーを見せていきたいと思っているなかで、ある程度、良さを出せたと思うし、相手の背後を取るような動きも少しは見せられたのかなと」 また、東京V戦は松村にとって、J1初スタメンという記録以外の意味でも忘れられないゲームになった。 「何より、同期で同い年の3人(鈴木章斗、鈴木淳之介)と揃ってスタメン、というのが感慨深い。ずっと俺以外のふたりが出ていて、悔しい想いがあっただけに、今日、一緒に出られたのは、すごく嬉しかった。淳之介とは隣でやりましたが、頼もしさを感じたし、章斗も点を取った。今後は自分がふたりを支えるような選手になりたいです」 良い働きを見せた一方、課題は体力面か。松村は72分に足をつって交代。指揮官も「足をつるのが早かったな、という話は本人にした(笑)」と冗談交じりに明かしたが、実際、90分間を走り切れるスタミナが身に付けば、松村が目指す“ふたりを支えられる選手”にも近づくはずだ。 リーグ戦スタメンを経験し、また一歩、確実に成長を遂げた松村。今季の残り5試合でさらなるアピールを重ね、指揮官からの信頼を確かなものにしたいところだ。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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