「給与減でもフルリモートで働きたい」が半数以上…いくらまでなら許容できる?
リモートワーク経験者の約2人に1人が「給与が下がってもフルリモートで働きたい」――そんな調査結果が、株式会社LASSIC(東京都港区)による「フルリモート勤務と給与の関係」についての調査でわかりました。では、給与の下げ幅はいくらぐらいまでなら許容できるのでしょうか。 【写真】「給与減でもフルリモートで働きたい」が半数以上…いくらまでなら許容できる? 調査は、全国の20~65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1001人を対象として、2024年4月にインターネットで実施されました。 まず、「現在のお仕事もお住まいも変えず、給料も変わらずに、フルリモート(100%在宅勤務)で勤務できるとしたら、フルリモートで働きたいですか」と尋ねたところ、「フルリモートで働きたい」と回答した人は60.9%に上りました。 「フルリモートで働きたい」と回答した割合を男女別に見ると、男性が58.3%だったのに対して、女性では63.8%と女性のほうがフルリモートを希望する傾向がみられました。 また、「フルリモートで働きたい」と回答した割合を年代別に見ると、「20代」が73.1%に上った一方、60代では48.6%にとどまり、年代が上がるごとにフルリモート希望者が減っていく傾向が見られました。 続けて、フルリモートを希望する610人に「フルリモート勤務ができるとして、給与条件が変わるとしたら、どこまでなら妥協できますか」と尋ねたところ、「給与が下がったとしてもフルリモートで働きたい」と答えた割合は全体の54.8%でした。 ただし、許容できる減額の範囲は「3%まで」が25.4%、「5%まで」が13.9%と多くの人が許容できる下げ幅は決して大きくないことがわかった一方で、2%とごく少数ながらも「30%以上下がってもいい」という人もみられました。 他方、「給与が下がるならフルリモート勤務はしたくない」と答えた人は全体の45.2%で、特に女性では50.3%に上り、男性より10ポイント以上高くなっています。 また、「給与が下がってもフルリモート勤務を希望する」と答えた334人にその理由を尋ねたところ、男女いずれも「通勤時間がなくなり、その時間を自由に使える」(男性57.5%、女性73.2%)が最多となりました。 そのほか、「電車やバスでの混雑や遅延のストレスがなくなる」(男性40.9%、女性58.2%)、「オフィス勤務という環境ストレスがなくなり、落ち着いた好きな空間で仕事ができる」(男性38.1%、女性51.6%)といった意見も挙げられ、フルリモート勤務に感じるメリットに大きな男女差はみられないものの、女性は各選択肢の回答率が男性よりも高い結果となりました。 このような調査結果を踏まえて同社は、「現在、多くの企業が様々な理由で出社回帰を促していますが、オフィス回帰の流れを絶対視するのではなく、希望者にはフルリモートを許可するなどの柔軟な対応が求められています」と指摘。 そのうえで、「オフィス勤務とフルリモート勤務、それぞれのメリットをしっかりと打ち出すことで、社員は自分に合った働き方を選ぶことができるようになり、提示した条件によっては、企業側は低コストで優秀な人材を採用できるかもしれませんし、働き手は給与と働き方のバランスを自分で調整できるようになるなど、双方にとってのメリットとなるかもしれません」と述べています。 ◇ ◇ 【出典】 ▽株式会社LASSIC
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