ぜひ日本へ! 現在フリーの大物監督(2)銀行員から世界的な指導者に! 前職では日本代表MFを冷遇
2024/25シーズンの欧州主要リーグが中盤に差し掛かり、各国代表チームも熾烈な戦いを繰り広げている。チームを率いる指揮官は、戦局を大きく左右する存在として極めて重要だ。今回は今すぐに招聘が可能な現在フリーの立場にある世界有数の監督6名を紹介する。(進退の日にちは『Transfermarkt』を参照)
マウリツィオ・サッリ 1959年1月10日 前職:ラツィオ監督 イタリアはナポリで生まれたマウリツィオ・サッリは、サッカーチームの指揮官として異色の経歴を歩んでいる。同氏が若かりし頃、午前中は銀行で働きながら、午後からはアマチュアの選手としてトレーニングや試合に精を出していた。 怪我の影響もあり、30歳にして指導者の道を選択する。8部相当のリーグからキャリアをスタートさせ、いくつかのクラブで指揮を執った。順調に実績を積み上げ、2003年7月には当時セリエC2を戦っていたサンジョヴァンネーゼと契約。同クラブで2シーズン指揮を執り、セリエC1昇格へと導いた。 そして舞台はセリエBへと移る。サッリは当時同カテゴリーで戦っていたデルフィーノ・ペスカーラと2005年7月に契約を結び、上位リーグでも研鑽を積む。その後は2部と3部のクラブを行き交い、場合によってはチームの役員と衝突しながら指導歴を重ねていった。 転機が訪れたのは2012/13シーズン。セリエBに所属していたエンポリの監督に就任すると、前年度リーグ戦18位だったチームを4位まで導き、セリエA昇格プレーオフ決勝まで辿り着いた。このときは惜しくも地元のライバルチームであるリボルノに敗れ、最上位カテゴリーまでは到達できなかったが、翌シーズンに悲願を達成する。 サッリは2014/15シーズンもエンポリで指揮を執り、苦戦を強いられながらもチームのセリエA残留を確定させた。そして2015年7月、ラファエル・ベニテスの後任として生まれ故郷のナポリに招聘される。2015/16シーズンの同チームはユベントスに次ぐ2位で終え、翌2016/17シーズンは3位でフィニッシュした。 なお、この年はセリエA年間最優秀監督賞にも輝いた。その後はチェルシーやユベントス、ラツィオなど名門クラブを渡り歩き、その手腕をイタリア国内外から買われている。ラツィオではサッカー日本代表MF鎌田大地も指導したが、同選手が加入した2023/24シーズンは結果に恵まれず、今年3月にみずから辞任した。 それ以来、この指揮官はどのクラブとも契約に至っていない。しかしイタリアメディア『カルチョメルカート』が11月2日に報じたところによれば、「いくつかのチームは彼に適切なオファーを提供する準備ができている」という。なお、そのうちのひとつはボローニャと伝えられている。
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