兵庫復帰目指す小牧太騎手 ジョッキーとしての第3章へ…2次試験は目前
「ジョッキーとしての第3章やね。もうガツガツせずに楽しく、ファンにがっくりされんように、期待に応えられるように乗ること。後輩にも教えられることはたくさん教えて、地方競馬全体を盛り上げていきたい。なかなかこういう経験をしている人間もいないだろうし、何でも聞いてくれればと思う。自分の体力がもう限界だなと思ったら、バサッと辞めますよ。まだ大丈夫やと思っているから、現役を続けるんであってね。一年一年、全力でやっていきます」
★キングカズと同い年
小牧太騎手と同じ1967年生まれの現役アスリートといえばサッカーの三浦知良(JFL鈴鹿)がいるが、プロスポーツ界で56歳での現役は、まれな存在だ。活躍の秘密を問われると「ホットヨガを10年以上、継続してやっています。ベテランになると、辞める前は体の関節が硬くなっていくからね。そういうのがないように、体を柔軟にすることを意識しています」と明かした。JRAでは、30日に58歳になる柴田善臣騎手(美・フリー)が現役最年長だ。
★史上初の地方復帰へ 2次試験は7月4、5日
今年3月28日に園田競馬に参戦。2Rで弟・毅調教師が管理する馬で約5年ぶりに園田で勝ち、ネクストスター西日本も制して兵庫では20年ぶりの重賞勝利をマークした。4月11日にも園田で騎乗した後、地方競馬全国協会の騎手免許試験を受けて、兵庫県競馬組合所属の騎手に復帰する意向を表明した。「騎手は乗らないとどうにもならない。60歳まで乗ることが目標。園田で鞭を置ければ」と語った。5月11日の1次試験をパス。2次試験は7月4、5日で同19日が合格発表。JRAに移籍した地方所属騎手が地方に復帰すれば、史上初のケースとなる。免許交付は8月1日付。
■小牧 太(こまき・ふとし)1967(昭和42)年9月7日生まれ、56歳。鹿児島県出身。85年に兵庫県競馬組合の曾和直榮厩舎からデビュー。92年に兵庫県で初リーディングとなると94、96年は全国リーディングを獲得し、地方競馬を代表する騎手の一人となった。93年3月6日の中山6R(ナトルーンフラワー8着)でJRA初騎乗。2004年にJRAへ移籍。08年桜花賞(レジネッタ)でJRA・GⅠ初制覇。1日現在、JRA通算1万1731戦910勝。重賞は34勝(うちGⅠ2勝)。長男・加矢太はJRAの障害ジョッキー。