定年退職後も働いて「月20万円」稼ぎたい!でも働くと年金支給額が減るって本当ですか?
老後の生活を少しでも楽にするため、定年退職後に働くことを検討する人も多いです。 ただし、老後に働く場合には年金額との兼ね合いが必要になります。場合によっては、老後に働くことで年金支給額が減らされるためです。 【フローチャートで確認!】定年退職後の「給料+年金額」がいくらだったら年金が減らされる? 本記事では、定年退職後に働いて月20万円稼いだ場合を例に、年金支給額が減らされる仕組みを紹介します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
定年退職後も働く人はどれくらいいるのか
まずは、定年退職後も働く人がどれくらいいるのかを確認しましょう。 総務省統計局によると、2021年の高齢者の就業率は65歳以上が25.1%、70歳以上が18.1%です。 定年退職後も働く人が一定いることがわかります。また、平均寿命が伸びている日本では今後も高齢者の就業率は上昇する可能性が高いでしょう。 しかし、老後に働くと年金支給額が減らされるという声も聞かれます。 次章で、老後に働くことで年金支給額が減らされるのかを確認していきましょう。
老後も働くと年金支給額は減らされるのか
ではさっそく、老後に働くことで年金支給額が減らされるのかを確認しましょう。 60歳以上の人は、給与と年金合計の月額収入相当額が50万円を超えた場合に50万円超過分の2分の1が支給停止となります。 そのため、定年退職後も働いて月20万円の収入を得る場合、年金受給額が月30万円を超える人は年金支給額が減額されることになります。 年金支給額が月33万円であれば給与と年金合計の月額収入相当額が53万円になるため、50万円超過分の3万円の半分である1万5000円が支給停止となります。 月20万円の給与をもらう場合に年金が月30万円を超えると一部支給停止になることを確認しました。 では、年金受給額が月30万円を超えるには現役時代にどれくらいの年収が必要なのでしょうか。
老後はどれくらいの年金をもらえるのか
以下の条件で、現役時代の平均年収別に年金受給額の目安をシミュレーションしてみましょう。 ・1975年生まれ ・23~64歳まで会社員として勤務 ・65歳から年金受取を開始 シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●平均年収ごとの目安年金受給額(額面) 平均年収 年金受給額の目安(額面) ・500万円 月16万9000円 ・600万円 月18万9000円 ・700万円 月20万9000円 ・800万円 月23万1000円 ・900万円 月25万円 ・1000万円 月27万円 ・1100万円 月29万2000円 ・1200万円 月30万9000円 月30万円の年金を受け取るには、現役時代に平均年収1200万円が必要となります。そのため、老後に働いて月20万円の給与を得る程度だと、ほとんどの人にとって年収支給額が減らされることはないでしょう。