年金月5万円・73歳の紫苑が節約生活でむしろ楽になったこととは…「無料サービス」は結局<高くつく>
2024年1月に、年金額が昨年度から2.7%引き上げられましたが、物価高もあり、将来に備えてお金を貯めたくてもなかなか貯まらない…と悩む方も多いことでしょう。そこで今回は、年金月5万円でも楽しく暮らすブロガー・紫苑さんに、節約術やお金との向き合い方を教えていただきました。紫苑さんは「まず千円で買えるものを考えてみてください」と言っていて――。 【イラスト】千円の威力、偉大さとは… * * * * * * * ◆千円の偉大さを知る 少し前に『三千円の使いかた』(原田ひ香 中公文庫)というベストセラーがありました。 祖母を含めた年代別、収入別でのそれぞれの節約ぶりを描き、「節約小説」として話題になりました。 「三千円の使いかたでその人がわかる」という切り口が軸で、それぞれが何を選ぶかを知るのも参考になりましたし、三千円で何が買えるかを考えることで、お金の使い方全般を考えさせられたものです。 ではここで、その3分の1の千円で買えるものを考えてみてください。 百均なら消費税込みでも9品、文庫本1冊ならお釣りがきます。 食品でいえば、鶏むね肉ならおよそ1キロ、魚なら刺身パック、旬の野菜なら何種類も、果物だってバナナやリンゴからその季節ならではの梨、イチゴ、ブドウと結構買えることに驚くはずです。
◆実験 もう一つ試していただきたいのは、千円で買った材料で何が作れるかです。 わたしは百均グッズでキッチンをリメイクし、三段ラックに扉を付け、100円の布でエプロンやブラウス、帯まで作りました。 料理では焼きサバと味噌汁、副菜に小松菜と豆腐の煮物……。肉料理なら、鶏むね肉に塩で味付けしてレンジで焼き、じゃがいもと人参でポテトサラダ……。それでも余るはずです。 もちろん、食材だけで料理ができるわけではなく、ここに味噌、醤油、塩、味醂、ごま油などの調味料を足していくわけですが、最初の実験は、今ある調味料を使って作ってみてください。それで何日くらいいけるか。 ただし、千円で長い日数を持たせることが目的ではありません。自分の適量がどのくらいで、それがどのくらい持つか、それを知るための「実験」です。 そして千円の威力、偉大さを知ってください。 この千円の偉大さを知ることで、ときには牡蠣、サーモン、エビ、鯛……いつもと違う食材でバラエティを持たせています。 生活に十分なバラエティを加えてくれる額、それが千円なのです。 それがわかってから、余計にムダな千円は使わなくなりました。カフェで使う千円で「より豊かな食材が買える」と思うからです。
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