韓国通信大手とマイクロソフト「韓国型AI」開発…5年で数兆ウォン事業
【10月04日 KOREA WAVE】韓国通信大手KTと米マイクロソフト(MS)が提携し、AI(人工知能)やクラウド事業の新たな展開を図る。今後5年間にわたり数兆ウォン規模の協力事業を展開し、技術力を強化する。両社は専門人材が集まるAX(AI転換)専門会社を設立し、これを基盤にグローバル市場にも進出する。 KTのキム・ヨンソプ代表と、MSのサティア・ナデラCEO兼会長は米ワシントン州レドモンドにあるMS本社で9月27日(現地時間)、AI、クラウド、IT分野における5年間のパートナーシップに署名した。 この提携により、両社は今後5年間で「韓国型の特化したAI・クラウドサービスの開発」「AX専門企業の設立」「韓国におけるAI研究開発(R&D)能力の強化」「韓国のAI人材を数万人規模で育成」などを推進する。 KTは、具体的な金額については明らかにしていないが、全体の協力事業の規模が数兆ウォンに達すると説明している。 共同で開発するAIは、オープンAIの「GPT-4」とMSの「Phi」などのモデルを基に、韓国固有の言語や文化を反映することを目指す。このAIは、KTのチャットボットやB2B(企業間取引)向けの産業別特化型AIソリューションに活用され、国内での成果を基に、東南アジアなど海外市場への進出も視野に入れている。 また、KTはMSの対話型AIサービス「コパイロット(Copilot)」を組み込んだ韓国型のコパイロットを開発し、KTの顧客がAI検索や個人化サービスを利用できるようにする計画だ。さらに、両社は国内の公共・金融分野の規制に対応したB2Bクラウドサービスも共同で開発し、提供する。 KTは、企業や機関にAI環境構築サービスを提供するAX専門企業を独立法人として設立する。MSはこの法人に3年間、専門人材を提供し、プロジェクトを現場で共同実施する。新設の時期や規模、運営計画などは今後発表される。 さらに、KTはMSリサーチセンター(MSR)との共同研究プロジェクトに国内の大学や研究機関の参加を促進し、KTとMSの専門家が企業や機関を支援する「イノベーションセンター」を2025年下半期にKT光化門ビルに新設する。また、KTの主要人材がMSのエンジニアと共同プロジェクトやワークショップを進める。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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