旬食材のおいしさ際立つ! 少ない具材で作るシンプル鍋のススメ【前田編集長のコレ注目!】
△調理/堤人美 撮影/伊藤徹也 『レタスクラブ旬 体整うシンプル料理』より 今年もお鍋がおいしい季節になりましたね。 【写真を見る】前田編集長もお気に入り!煮汁に「にごり酒」を使うとっておきのシンプル鍋 鍋は家にある食材で作れて野菜もたっぷりとれるから、冬場は大助かり! 家族のお腹を満たすために、あれもこれもと具材をいろいろ入れたくなりますが、鍋は少ない具材でも十分おいしくできるんです。 「鍋って具材をたくさんいれなきゃと思いがちだけど、野菜と肉を1つずつとか、少ない具材で作るシンプルな鍋の方が、かえって素材の味が際立っておいしく感じられるんですよ」(前田) おうち鍋の定番といえば、冷蔵庫の食材をポンポン入れて作る鍋。これはこれでおいしいけれど、たしかに素材1つ1つの味わいは感じにくくなってしまうかもしれません。 「食材も特別なものを用意しなくたって、近くのお店で手に入るいつもの肉と野菜でいいんです。うちでは昨日も大好きなほうれん草をどっさり使って、大根おろしととり肉の鍋を作りました。買い物の手間が減り、下ごしらえも手早く済むから手軽にできるのもメリットですよ」(前田) そんな中でも、前田編集長がこの冬何度も作っている料理研究家・堤人美さん考案の究極のシンプル鍋をご紹介します。煮汁に「にごり酒」を使うちょっぴり大人のレシピは、家族が集まる年末年始の食卓にもおすすめです。 ■骨つきどりとにごり酒の煮込み鍋 【材料・2~3人分】レシピ考案・堤人美 骨つきとりももぶつ切り肉…600g 長ねぎ…1本 ほうれん草…1わ (A) 水…3~4カップ にごり酒(なければ酒)…3カップ にんにく…4片 しょうが(薄切りにする)…1片 塩、こしょう 【作り方】 1.とり肉に塩小さじ1/2、こしょう少々をすり込んで約1時間おく。 2.長ねぎは5cm長さに切り、縦4つ割りにする(青い部分も使う)。ほうれん草は、根元に十字の切り込みを入れて長さを半分に切り、根元を四つ割りにする。 3.土鍋にAと1を入れて中火にかける。煮立ったらあくを取り、中火で約30分煮る。 4.ほうれん草を加え、火が通ったものからいただく。煮汁が足りなくなったらとり肉がかぶるくらいまで水を足す。 「にごり酒は冬に出回る日本酒で、製造工程であえて滓(おり)を残すことで白濁してとろみのついた濃厚な味わいに。にごり酒で野菜やお肉を煮ると、まろやかでコクのある味に仕上がります」(前田) いつもよりちょっといいものを囲んで、ゆったりと過ごしたい年末年始にぴったりのお鍋。大人はお酒を片手に、鍋をつつくのもよさそうですね。 「この鍋にはまってから、鍋の肉は骨付きを使うことが多くなりました。骨から出るだしで、ぐっと味が深まるんです」(前田) 手に入れやすい食材で、手軽に作れるシンプル鍋。ぜひみなさんも試してみてはいかがでしょうか。 ※今回ご紹介したレシピは「レタスクラブ旬 体整うシンプル料理」に掲載しています 前田雅子 リクルート「赤すぐ」シリーズ編集を経験後、オレンジページで料理企画を担当。2016年KADOKAWA入社、2019年8月~レタスクラブ編集長に。4歳男児の子育て中。仕事、育児、家事でバタバタの毎日を送るなか、へとへとでも作れるレシピを日々模索中。 文=齋藤久美子