「まさか自分が」学生時代に下半身まひ…リハビリ支える“車いすの医師” 経験生かし患者に寄り添う「自分らしく生きて」
患者に寄り添い支援
朝の回診―。 加藤雄大医師: 「調子いかがですか、変わりありますか?」 女性(40代): 「落ち着いていますね、大丈夫です」 回診を受ける40代の女性。2023年の夏、脳出血で倒れ生死の境をさまよったという。左半身にまひが残ったが、今は歩けるほどに回復。2024年2月からセンターでリハビリ中だ。 女性(40代): 「車の運転もしたいし、仕事もしたい。そこに向けて、どれくらい回復するか、ここの病院に移って進めている」 先が見えないリハビリ生活。加藤さんは相談しやすいだけでなく、励みになる存在だ。 女性(40代): 「自分で頑張りたいとか、こうなりたいとか希望があるので、私たちの気持ちもくみ取ってもらえる。どうすれば本人らしく過ごせるかをわかって、手伝ってくれるのが私たちとしてはうれしい」 続いては診察。 加藤雄大医師: 「触った感じはどうですか?手の方は、かなりわかりづらいですか?」 患者: 「そうですね、見ないと、見ているとわかるんですが」 加藤雄大医師: 「見ないで触られていると、触られているかなって感じかな」 患者は40代の男性。2023年11月、脳出血で倒れ左の手足にまひが残った。 患者の男性(40代): 「とてもやさしい先生で、話もしっかり聞いてくれる。思ったことを話しやすい先生です。境遇もわかってくれるので、信頼しています」 かつての自分と重ね合わせながら患者に寄り添う加藤医師。伝えたいのは自分らしく生きることの大切さだ。 加藤雄大医師: 「けがにしろ病気にしろ、何かを失ってしまうことは、どなたもあり得ること。それでも自分らしく生きられるように復帰する能力はどなたも残されている。その手助けをしていきたいし、私自身がこれだけ動ける、活躍できるという姿を見せることで勇気づけられる。他の方に障害があっても自分らしく、生活できる姿を見せていきたい」 (長野放送)
長野放送