「男性の話はうそ」 ドン・ファン元妻が主張、詐欺公判、和歌山地裁
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の野崎幸助さん(当時77歳)を殺害したとして起訴された元妻の須藤早貴被告(28)が、別の男性に対する詐欺罪で追起訴された事件の第3回公判が27日、和歌山地裁であった。被告人質問があり、須藤被告は、男性と「愛人みたいな関係だった」とし、一緒にカラオケ店へ行くと毎回体を触られ、金を受け取っていたと述べた。 【紀州のドン・ファン遺言訴訟、6月に判決 遺族が無効確認求めた裁判が結審、和歌山地裁の記事はこちら】 起訴状などによると、須藤被告は2015年3月~16年1月に3回、男性から計約2980万円をだまし取ったとされる。アルバイトで働いていた札幌市のキャバクラに客として来た男性と知り合い、海外留学の準備金などとして受け取っていたという。 弁護側は、詐欺罪の成立について争う姿勢を初公判で示している。 須藤被告は、男性について「うそをついている」と指摘。「お金を受け取ったのは事実で、うそをついたことは反省している」とした一方「おれおれ詐欺みたいに善良な市民をだましたのとは違う。体を求めてきていた。私が詐欺師なら、(男性は)性犯罪者だと思っている」と話した。関係はキャバクラを辞めてから1年余り続き、罪に問われている分を除いて毎月約50万円を受け取っていたとも説明した。 男性は第2回公判に証人として出廷した際、須藤被告の話をうそだとは思わなかったと話した。
紀伊民報