交通安全呼びかけ30年 富山・新庄地域の指導員「ポン太」登校見守る、冊子で歩み紹介
富山県交通安全協会新庄地域支部(堀田松一支部長)のタヌキの交通指導員「ポン太」が24日、30歳の誕生日を迎える。保育施設の交通安全教室などに登場して、子どもたちに事故に遭わないよう呼びかけてきた。節目を前に、ポン太は「子どもたちの笑顔のためにこれからも頑張ります」と意気込んでいる。 ポン太が誕生したのは1994年。“生みの親”は県交通安全協会新庄地域支部の堀田支部長だ。当時、県内の交通事故による死者は年間100人を超えていた。「多発する事故から子どもたちを守りたい」。富山署(現在の富山中央署)の新庄交番前にあった信楽焼のタヌキの置物をモチーフに親しみやすいキャラクターを考案し、富山署から交通指導員の委嘱を受けて活動をスタートさせた。 以来、富山市や舟橋村の幼稚園、保育園などで開かれる交通安全教室に参加。信号を守り、道路に飛び出さないよう園児に呼びかけてきた。街頭イベントにも積極的に加わってドライバーに安全運転を啓発。幅広い年代に親しまれてきた。
毎月2回ほど、通学路で児童の登校を見守る活動も続けている。暑さ、寒さが厳しい日もあったが、ポン太は「子どもたちが『いつもありがとう』と声をかけてくれて元気をもらった」と振り返る。 節目に合わせ、同支部はポン太の活動を写真で紹介した冊子「30年の歩み」を作って地元の同市新庄小学校や保育園などに配布。22日には常盤台保育園(同市経堂)で誕生日会が開かれる。 堀田支部長は「子どもたちのおかげで一緒に活動を続けてこられた。感謝の気持ちでいっぱい」と話している。