内田有紀「自分でも表現の幅が全然ないということを感じていた」CHANGEのきっかけになった恩人との出会い
内田さんが語る「自分を変える」覚悟
私の中でお芝居に対する熱量が明らかに変わったのはそのときからです。周りの方たちに伝える意思も強くなりましたし、監督とディスカッションする機会も増えて、私自身すごく充実していきました。やっぱり自分の意識が変わることで、周りの人に伝わる熱量は全然違うのだなと痛感しました。生きているからには、人は変わっていかなければいけないと思いますし、その方が人生の醍醐味があって“生きてる”って実感できると思うんです」 ――今のお話を聞いて、「変化すること」に対する怖さを乗り越えようという勇気をいただきました。 「やっぱり一歩踏み出すことって恥ずかしいし、今までの自分に甘んじてしまうこともありますよね。頑張らなくても一応その場で何とか呼吸はできるけれど、息苦しさも同時に感じます。 “自分を変える”と決めたら、おへその下に少し力を入れて“しっかりと大地を踏みしめて生きる”と決める。それは誰かに決められることではないですし、自分で決めた瞬間に勇気がわくので、私はそうあり続けたいと思っています」 自身にとっての転機・変化となった出来事をまっすぐな瞳で語ってくれた内田さん。周りからの声や意見を素直に取り入れ、変化を恐れず前に進もうとした決意と行動が「役者」としての振り幅を広げたことの説得力を持たせている。 取材・文/根津香菜子 ヘアメイク/板倉タクマ、スタイリング/藤井享子 うちだ・ゆき 1975年11月16日、東京都生まれ。92年にドラマ『その時、ハートは盗まれた』で俳優デビュー。近年の主な出演作に、フジテレビ『最後から二番目の恋』、NHK連続テレビ小説『まんぷく』、WOWOW『連続ドラマW 華麗なる一族』、NHK『燕は戻ってこない』などがある。待機作に、25年1月10日公開の『劇映画 孤独のグルメ』に出演。 根津香菜子
根津香菜子