ホルンの音色でシカ集合に歓声 奈良公園で「鹿寄せ」
ホルンの音色でシカ集合に歓声 奈良公園で「鹿寄せ」 THEPAGE大阪
16日の近畿地方は冬型の気圧配置が緩み、各地で最低気温が氷点下を観測するなどここ数日の暖かさが一転、寒の戻りとなった。奈良地方気象台によると、奈良市内では同日午前11時までに最低気温が氷点下0.6度を観測。同針町では氷点下2.4度を観測するなど、厳しい寒さに見舞われた。そんな中、奈良市春日野町の春日大社内飛火野(奈良公園内)では、恒例の「鹿寄せ」が行われており、ナチュラルホルンの音色とともに、愛らしい姿を見せ観光客を喜ばせている。期間は3月13日まで。
跳ねるように多くの鹿がやってくる
ホルンを吹くのは、同公園内にいる鹿の保護育成や生息調査を行う「奈良の鹿愛護会」の職員。吹いたとたんに、木々の間から跳ねるように多くのシカがうれしそうにやってきて、集まった観光客から「すごい」「本当にきたー」という歓声があがった。 そして、それを待ち構えていたアマチュアカメラマンのシャッター音が響き渡る。そして、集まったごほうびに、職員がどんぐりなどを与えると鹿が群がり、見に来ていた子どもらも大喜びの様子だった。
今年は本当に多くの人で盛り上がっている
同会に17年勤め、自らもローテーションでホルンを吹くという石川周さん(38)は「今年は本当に(奈良公園が)多くの人でにぎわって、盛り上がっていますね」と話す。また「外国からの観光客の方もかなり多いですね。こうした機会に奈良の鹿とふれあって頂ければ」と笑顔で続けていた。 また、大阪市内から来たという40代の女性は「インターネットで愛護会の情報(公式サイト)を見て来た。鹿があれだけ集まってくるのは圧巻ですね。また来ます」とうれしそうに話していた。 同会では、鹿寄せ終了後に、集まった観光客らと「記念撮影」したものを掲載しており、こうした交流も人気を呼んでいる。同公園にはオス約190頭、メス710頭、子鹿170頭がおり、これらの保護活動をするための寄付も募っている。 鹿寄せは3月13日までで、午前10時から約15分にわたって行われる。毎週月曜日は休みとなっている。