【全日本大学駅伝選考会】城西大がトップ通過 東農大ルーキーが衝撃の走りで箱根駅伝にも期待
6月17日、全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会が相模原ギオンスタジアムで開催されました。1校8人が10000mを走り、その合計タイムで争う選考会で、上位7校に与えられる本大会の出場権をかけて激戦が繰り広げられました。
■盤石のレースで城西大がトップ通過
トップ通過を果たしたのは城西大学でした。1月の箱根駅伝で5年ぶりにシード権を獲得した勢いそのままに、盤石のレース運びを見せました。1組目では「僕で流れを作るというのは決めていた」という林晃耀選手(3年)が、見事にスターターの役割を果たしました。 午後5時で27度と気温が高く、強い西日が射すなか、スローペースの展開となりましたが、林選手は冷静にレースを進めます。 「ラスト1000mまで(先頭争いに)付ければ、僕のレースになると思って走りました」と振り返るように、9000mを過ぎて先頭争いに加わると、ライバルのきつそうな表情を確認し、残り400mでギアチェンジ。一気に引き離し、今シーズン初レースながら、狙い通りの1着フィニッシュを果たしました。 「ウォーミングアップ中に林がトップを取ったのを見て、勇気をもらった」と話すのは、3組目を任された主将の野村颯斗選手(4年)です。 残り1000mを切って、大東文化大学の2人を突き放すと、残り1周では先頭争いに追いつきます。そして、スパート合戦を制し、組トップでフィニッシュしました。 野村選手は、3月から4月にかけて故障し、今季は思うような走りをなかなかできずにいましたが、主将としてきっちりとチームの力になりました。 最終組では、箱根駅伝5区区間記録保持者の山本唯翔選手(4年)と留学生のヴィクター・キムタイ選手(2年)がともに28分台をマークし、それぞれ8位、12位と上位でフィニッシュ。城西大学が大東文化大学を逆転して、トップで3大会ぶりの本大会出場を決めました。 「ベストな8人をそろえることができた。チーム状況は良かったので、これはいけるかなって感じていました」と櫛部静二監督が言うように、前評判通りの走りを見せました。「今、選手たちは“駅伝”を欲していると思うので、一つ形にしたい。(本大会では)シード権を取りたいと思います」と伊勢路でも躍進を誓っていました。