小林虎之介“太一”が中沢元紀“航平”を思い、難聴について語る様子に胸熱<ひだまりが聴こえる>
中沢元紀と小林虎之介がW主演を務めるドラマNEXT「ひだまりが聴こえる」(毎週水曜深夜0:30-1:00、テレ東系)の第9話が8月28日に放送された。太一(小林)が手話を扱うビジネスを行う犀(池田良)に、航平(中沢)のことを思い出しながら熱く話す様子が描かれ、見ている方も胸が熱くなった。(以下、作品のネタバレを含みます) 【写真】太一(小林虎之介)が書いたノートを見つめる航平(中沢元紀) ■不器用な二人の心を繊細に描いたヒューマンラブストーリー 本作は、文乃ゆきによる同名コミックが原作。難聴によっていつしか人と距離を置くことが当たり前になってしまった大学生の杉原航平(中沢)と、明るく真っすぐな性格の同級生・佐川太一(小林)が、聴覚に障がいのある生徒に講義内容をリアルタイムで伝えるボランティア“ノートテイク”によってつながっていく姿を描く、切なくもはかないヒューマンラブストーリー。 また、太一の友人・横山智紀(通称:ヨコ)を宇佐卓真、同じく太一の友人・安田哲(通称:ヤス)を夏生大湖、料理教室の先生である航平の母・杉原涼子を西田尚美、太一の祖父・佐川源治をでんでんが演じる。 ■太一は難聴の航平のノートテイカーとなる 大学生の杉原航平は、中学の頃に突発性難聴を発症して以来、人と距離を置くことが当たり前になっていた。ひょんなことで彼と出会った同級生の佐川太一は、聴覚障がいのある生徒に講義内容をリアルタイムで伝えるボランティア“ノートテイク”に自ら名乗り出て、1回につきお弁当1個を条件に航平のノートテイカーとなる。 ある日の昼休み、太一は航平が資格の勉強を始めていることを知る。さらに、ヤスや太一と同年代の人たちも少しずつ進路を考え始めている中、太一は自分がやりたいことが見つからず漠然とした不安を抱えていた。 そんな時、道端で大きな荷物を持った男・犀清史郎と太一はぶつかってしまう。地面に散らばった犀の荷物の中には「手話」の本があった。 ■太一「最初から難しいとか言ってたらなんも変わんねぇ」 犀の荷物を会社まで運んだ太一は、犀が企業向けの障がい者研修を行う会社「sig-n」の代表取締役だと知る。犀は太一に手話を扱うビジネスをしていて、ターゲットは手話を言語とするろうの人で、難聴とはまた違うカテゴリーだと話す。すると、太一はそうやって仕切って難聴の人には何もしないのは変だと言う。犀は太一に「理想論だね。うちはボランティアじゃないからね。仕事としてやっていく以上、全員を満足させるっていうのは難しい話だよ」と優しく諭す。 太一は航平のことを思い出し、「最初から難しいとか言ってたらなんも変わんねぇし。俺は最初から諦めるみたいなのは嫌で。自分だけ違うって感じたらさみしいって思うし、誰といてもそんなんだったら一人で居ても変わんないじゃんか。聴こえるとか聴こえないとかそんなん関係なくて、一緒に居るってそういうことだろ」と目に涙を浮かべながら訴える。 太一が帰ろうとすると犀は引き止め、「君の言いたいことは分かったよ。この会社で働く気ない?」と笑いかけるのだった。 太一が航平のことを思って熱くなっている様子に、見ている方も胸が熱くなった。 ◆構成・文=牧島史佳