革ジャンは着る前のひと手間が大事。「ショット」に聞く正しいケア方法
DNAレベルで身につけたい革ジャンケアの基本の“キ”
ーー革ジャンはどのくらいの頻度でケアすればいいですか? 山崎 着用頻度や生活パターンによって変わりますが、表面が少し乾燥してきたな、カサつくなと思ったらケアすればいいと思います。
【工程①】ブラッシングで微細な埃を払う
山崎 まず全体にブラシをかけ、目に見えづらい塵や埃を払いましょう。特にバイク乗りの人は排気ガスの影響を受けていることもあるので日頃からブラッシングが大事。日々のケアはブラッシングのみでもOKです。
ーーブラッシングするときのポイントは? 山崎 いろんな方向にブラシを使うよりも、一定方向に動かすようにしたほうが効率よく表面の汚れを取り除けます。ジッパーやボタン近くの小さな溝や隙間は特に汚れが溜まりやすいので入念にブラッシングしましょう。細かいところには歯ブラシを使うするのもひとつの手です。
【工程②】レザークリーナーで汚れを落とす
山崎 次にレザークリーナーでより表面をきれいにしていきます。付け過ぎは厳禁。1カ所につき2、3滴をレザークロスに染み込ませるぐらい十分です。直接革にレザークリーナーを入れるとシミになる可能性があるので避けましょう。初めて使用する際には目立たない場所でテストしてください。
山崎 革ジャンのうえでレザークリーナーを塗り広げるように拭いていきます。汚れていないように見えますが、この通り。
ーー結構汚れが付きますね! 山崎 表面の汚れや前回ケアした際に使ったクリームを落としていきましょう。あまり強く擦り過ぎると染料が落ちる可能性があるので注意が必要です。 クロスが乾いてきたら、またクリーナーを2、3滴付けて拭く。しっかり汚れを落として革ジャンを一度フラットな状態に戻します。
その後ブラッシングして革の中に成分を浸透させていきましょう。
ブラッシングすることで革に自然なツヤを出せます。
【工程④】汚れ防止のための防水スプレー
山崎 最後に防水スプレーを吹き付けてフィニッシュです。この作業はビフォーケアと同じ。防水効果だけでなく、革の乾燥も防ぎ、汚れも付きにくくなります。最後にコーティングをするだけで、日頃のケアがグッと楽になりますよ。
◇ 革ジャンを美しく着るにも、長く着るにもケアは大事。プロが実践する簡単ケア法を習得し、オキニの一着といい付き合いをしていこう。 佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文
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