V8+モーターで実現、史上最高の加速力!〈シボレー〉コルベットE-Ray
502PSのV8エンジンで後輪を、162PSの電動モーターで前輪を駆動する。コルベット初のeAWD(電動化による全輪駆動)、E-Rayが登場!コルベット史上最速の加速性能を誇るスーパースポーツカー、その実力とは?
今さら多くを語るまでもないが、コルベットがアメリカを代表するスポーツカーであることは間違いない。なんたって誕生は1953年まで遡る。しかもその間、一度も途絶えることなく進化してきた。ひとつのモデルでこれだけ息が長いのは人気のある証。同一名称でいえば〈ポルシェ〉911も長いが、それとてコルベットから10年後に誕生する。それを鑑みても、このクルマが特別であることがわかるだろう。ワンモデルだけで成立するミュージアムはコルベットだけ。ケンタッキー州ボーリンググリーンに行けばわかる。GMではなくボランティアが運営しているのも驚きだ。 そんなコルベットの現行型がC8。文字どおり8代目となる。その間リトラクタブルヘッドライトから通常のライト形状になったり、エンジンのマウント位置が変更されたりしたが、伝統も継承される。2シーターパッケージやリヤサスペンションの形状は変わらない。 がしかし、さすがに今回は驚いた。ついにコルベットにも電動化の波が押し寄せたのだ。その名はEーRay (イーレイ)。“スティングレイ”をもじっているのだろうが、直訳すれば電子線となり意味が通じる。そう、このモデルはコルベット史上初となる駆動用モーター搭載モデル。フロントアクスルに装着されたモーターがドライビングをアシストするのだ。と同時にそれは全輪駆動を意味する。つまり、こちらもコルベット史上初のAWD。RWDをデフォルトとしながらも新たなシステムが投入された。 驚くのはそればかりではない。パワーユニットの最高出力は664PS。6.2ℓV8エンジンの502PSとモーターの162PSでそれが実現された。コルベットのハイパフォーマンスグレードZO6(ジーオーシックス)が646PSだからついにそれを超えてしまったのだ。