秋華賞から有馬記念まで。秋のG1“全11戦の勝ち馬”を元競馬誌編集長が最速予想
ジャパンCには外国生まれのディープインパクト産駒が参戦予定
・エリザベス女王杯 レガレイラ 牡馬クラシック戦線に殴り込みをかけた春は、皐月賞6着、ダービー5着と不完全燃焼に終わりました。捲土重来を期す秋初戦のローズSも5着。秋華賞をスキップして、ここに備えています。正直、秋華賞を使わないのはオーナーサイドの“使い分け”だと思いますが、昨年もローズSからエリザベス女王杯に向かったブレイディヴェーグが勝利。歴史は繰り返します。 ・マイルCS ジャンタルマンタル 1600mでは4戦無敗。それ以外の距離を含めても、ここまでに先着を許したのはジャスティンミラノとコスモキュランダだけです。NHKマイルCで負かしたアスコリピチェーノは、秋初戦の京成杯AHで55.5kgを背負いながら古馬陣を一蹴。この結果を見る限り、古馬との世代間レベル差は心配無用でしょう。世界的マイラーへと羽ばたいて欲しい逸材です。 ・ジャパンC オーギュストロダン 春の記事では安田記念で香港のロマンチックウォリアーを指名して当てることができましたが、今秋の外国馬の目玉がこのオーギュストロダン。アイルランド生まれのディープインパクト産駒です。既にG1を6勝。ディープインパクトの最終世代から登場した超A級馬は、ジャパンCで現役を引退し種牡馬入りする予定です。その走りを目に焼き付けましょう。 ・チャンピオンズC レモンポップ ウシュバテソーロ、フォーエバーヤングはブリーダーズカップに参戦。国内組で最有力となれば、シンプルに昨年の覇者レモンポップが浮上します。これまで16戦11勝2着3回。着外の2回はいずれも海外でのレースで、国内では無双状態です。昨年は中京ダート1800mで不利とされる大外枠からの勝利。どの枠になっても、今年もスピードで圧倒するとみます。
逸材ショウナンザナドゥのスピードに期待
・阪神JF ショウナンザナドゥ 今春、2歳馬の取材でノーザンファーム空港を訪れた際に厩舎長が大きな期待を寄せていたのがショウナンザナドゥ。秋華賞でも有力視されているステレンボッシュやボンドガールを手がけた敏腕厩舎長をして「跨った瞬間に、モノが違うと感じた」と言わしめる逸材です。デビュー戦で敗れていますが、これは単純な位置取りの差。そのスピード能力は2歳随一とみています。 ・朝日杯FS タイセイカレント この馬の特徴はミックスセールの出身馬であること。ミックスセールは、2022年から繁殖牝馬に加え当歳馬も上場されることになりましたが、タイセイカレントはその第一期生となります。牧場の厩舎長も「ミックスセールの成功例にしたい」と意気込んでいました。初戦は逃げて上がり最速、2戦目は一転して控える競馬で上がり最速。まだまだ伸びしろ十分です。