「純国内産そば粉」と偽って売った疑い 製粉会長ら逮捕 滋賀県警
外国産と国産が混ざったそば粉を「純国内産そば粉」と偽って売ったとして、滋賀県警は11日、「山本そば製粉」(大津市坂本3丁目)の山本宗五郎会長(76)ら3人を不正競争防止法違反(誤認惹起(じゃっき))と詐欺未遂の容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。 ほかに逮捕されたのは弟の健二社長(71)、息子の晃大(こうた)営業部長(39)。県警生活環境課によると、3人は共謀し、中国など外国産と国産を混ぜたそば粉の販売用袋に「純国内産そば粉」「北海道(キタワセ種)上川」と偽って表示し、5月下旬ごろ、大阪府の会社に10キロを納品し、約7千円を請求した疑いがある。同社が2023年に売ったそば粉は約230トンで、県警はこのうち少なくとも約26トンを偽装販売したとみている。 同社のホームページによると、1945年設立。県警によると、2012年以降、北海道から沖縄まで全国約5千社と取引があるという。 一方、県は11日、食品表示法に基づき、同社の全食品の表示の点検や是正、原因究明などを同社に指示した。12月11日までの報告を求めている。 これまで県は6月11日~10月23日、同社に立ち入り検査をした。外国産そば粉を原料として使ったにもかかわらず国産と表示し、少なくとも20年4月から今年3月、約68トンを販売したことを確認したという。(鈴木洋和)
朝日新聞社