保守強硬路線の継承表明 イラン大統領代行
【テヘラン共同】イランのモフベル大統領代行は20日の就任直前、ヘリコプター墜落事故で死亡したライシ大統領が推し進めた保守強硬路線を継承する考えを表明した。国営メディアが報じた。反米を基軸とする外交を貫き、欧米との対立をいとわない方針だ。イラン各地ではライシ師を追悼する集会が開かれた。 モフベル氏は、最高指導者ハメネイ師から大統領代行に任命される前、国会のガリバフ議長やモホセニエジェイ司法府代表と会談。ライシ師の「道に従い、与えられた任務を中断せずに遂行する」と述べた。 ライシ師は核開発やウクライナに侵攻するロシアに無人機を提供した問題で欧米との対立を深めた。経済面でロシアや中国との関係を強めた。 モフベル氏はロシアのプーチン大統領と電話会談し、2国間関係を発展させることを確認した。ライシ師のヘリに同乗し死亡したアブドラヒアン外相の職務を引き継いだバゲリ外相代行は中国外務省幹部と電話会談し、中国との包括的な協力を広げる決意を示した。