「栃木この1年」事件・事故
とちぎテレビ
シリーズでお伝えしている2024年を振り返る特集、「栃木この1年」です。 4回目の19日は事件・事故です。 〈那須夫婦遺体遺棄〉 「マネキンのようなものが燃えている」 2024年4月那須町の河川敷で全身が焼かれた夫婦の遺体が見つかった事件。 現場を目撃した人は、その異様な状況を振り返りました。 栃木県警と警視庁の合同捜査本部はその後、死亡した夫婦の長女やその内縁の夫など7人を殺人と死体遺棄などの疑いで逮捕し東京地検が起訴しました。 内縁の夫は宝島さんが経営する飲食店のマネージャーを務めていたということで、経営方針などをめぐって夫婦との間にトラブルがあったとみられています。 〈4県の山間で強盗〉 栃木、長野、群馬、福島の山あいの住宅で立て続けに発生した強盗事件。 日光市足尾町の住宅では2024年5月、この家に住む男性が寝ていたところ、侵入してきた男2人に手足を縛られ、現金などを奪われました。 4つの県警の合同捜査班は強盗や窃盗などの疑いでいずれもベトナム国籍の男2人を逮捕し、2人はその後起訴されました。 〈那須雪崩事故 刑事裁判判決〉 部活動中の事故で問われる責任の所在は。 那須町で2017年、登山講習中だった大田原高校の生徒と教諭8人が亡くなった雪崩事故を巡って、教諭ら3人が業務上過失致死傷の罪に問われた刑事裁判。 宇都宮地方裁判所は2024年5月雪崩を十分に予見できたことや注意義務違反があったとし、「相当に重い不注意による人災だ」として教諭ら3人に禁錮2年の実刑判決を言い渡しました。 その後、教諭ら3人の弁護士が宇都宮地裁の判決を不服として控訴しています。 〈SNS型投資・ロマンス詐欺〉 甘いもうけ話にご用心。 SNSを通じた投資話などで詐欺にあう「SNS型投資・ロマンス詐欺」、県内でも深刻な被害が出ています。 2023年11月から2024年3月までの間に、下野市の60代の女性が投資の専門家を名乗るSNSアカウントを友だち登録したことをきっかけに投資の名目などで総額1億2千万円余りをだまし取られました。 県警によりますと、県内で確認されている被害額は2024年11月末までに9億3千万円余りと、前の年の同じ時期よりも3億7千万円余り上回りました。 県警はSNSを通じて知り合った人物からのもうけ話は詐欺の可能性が非常に高いとして注意を呼びかけています。 〈金属窃盗相次ぐ〉 金属価格が高騰するなか盗んだ金属の売買が横行。 転売の目的で太陽光発電設備の銅線や神社の屋根の銅板が盗まれる被害が県内で相次ぎました。 2024年5月には、足利市にある樺崎八幡宮の本殿の屋根や塀に設置されていた銅板およそ270枚、時価400万円相当がはがされ、盗まれました。 県警によりますと、県内では11月末の時点で、金属を狙った窃盗が1千734件確認されていて、前の年の同じ時期と比べて400件余り増加しています。 〈自動車販売店で11台盗難〉 車11台が突如店からなくりました。 2024年8月、大田原市の自動車販売店から車11台が盗まれる事件が発生しました。 店の防犯カメラには、午前1時ごろから午前3時ごろまでの間に、複数の人物が店の車を物色する姿や次々に車に乗って走り去る様子が。 店長が警察に被害届を出したうえでSNSなどを通じて情報提供を求めた結果、盗まれた11台すべて無事発見されました。 県警は防犯カメラやドライブレコーダーの映像などからベトナム人グループが関与した可能性もあるとみて捜査しています。 〈東北道逆走死亡事故〉 車の逆走で尊い命が犠牲に。 2024年8月、那須塩原市の東北自動車道の下り線で逆走してきた軽ワゴン車が乗用車と正面衝突しました。 この事故で軽ワゴン車を運転していた千葉県旭市の当時69歳の男性と乗用車を運転していた埼玉県坂戸市の当時42歳の父親が死亡し、父親と一緒に乗っていた当時9歳の男の子と7歳の女の子が骨折などの重傷を負いました。 捜査関係者によりますと軽ワゴン車が下り線を途中でUターンし、追い越し車線をおよそ3キロ逆走したと見られます。 県警は軽ワゴン車を運転していた男性を危険運転致死傷の疑いで容疑者死亡のまま書類送検しました。 〈LRTで初の人身事故〉 宇都宮市のシンボルとなったLRTで、発生した事故。 2024年10月、宇都宮市清原工業団地を通るLRTの軌道敷上で、自転車を押していた真岡市の76歳の男性とLRTの車両が接触しました。 男性は左足を骨折する大けがをして病院に搬送されましたが、LRTの乗客・乗員合わせておよそ150人にけがはありませんでした。 LRTが関係する人身事故の発生は、去年8月26日の開業以来初めてです。 〈危険運転致死罪に訴因変更〉 時速160キロを超えたとみられる車の追突事故は「過失」なのか。 2023年2月、宇都宮市内の新4号国道でオートバイを運転していた当時63歳の男性が、時速160キロを超えるとみられる速度で走行していた乗用車に追突され死亡しました。 この乗用車を運転していた21歳の被告は過失運転致死の罪に問われていましたが、男性の遺族などが検察に対しより刑の重い危険運転致死の罪に訴因の変更を求めて活動してきました。 宇都宮地検は事実確認を進めて宇都宮地裁に請求した結果、2024年10月により刑の重い危険運転致死罪への訴因変更が認められました。
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