迫る拘束令状執行、韓国大統領公邸前で反対デモ 道路に横たわる支持者ら数十人を強制排除
【ソウル=桜井紀雄】韓国の尹錫悦大統領が宣布した「非常戒厳」について捜査している捜査機関「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」や警察でつくる合同捜査本部が、裁判所が内乱首謀容疑などで発付した尹氏の拘束令状の執行に向けた最終準備に入る中、警察は2日、令状に反発して大統領公邸前に集まった尹氏の支持者らの一部強制排除を実行した。 令状執行が間近に迫るとの情報を受け、公邸前には2日、尹氏の支持者らが大挙集まって反対デモを繰り広げた。執行を阻もうと道路に横たわるなどした数十人を警察が強制的に排除した。 公捜処は令状の有効期限である6日までに執行する方針を示している。捜査本部が尹氏の身柄拘束に踏み切れば、現職大統領として初のケース。尹氏は国会の弾劾訴追を受けて職務停止中だが、大統領資格での警護を受ける。 大統領警護処は、令状執行時には「警護措置」を講じると予告しており、捜査本部の立ち入りや尹氏の拘束の阻止に動く可能性がある。