【専門家警鐘】カメムシ急増、平年の282倍の都道府県も…臭いだけではない農作物にも深刻な被害 さらに「秋に向けて大量発生の可能性」
東京都で、4月下旬から5月にかけてのカメムシの発生数が過去10年で最多を記録。都内のホームセンターでは、カメムシ対策の商品コーナーが設置され対策用品が爆売れしているといいます。通常は秋によく出没するカメムシですが今年はすでに各地で急増。秋に向けてさらなる大量発生の可能性も…その理由とは?そして、今できる対策とは?
都道府県が発表している、「害虫発生予察情報」通称「カメムシ注意報」ですが、5月23日現在ですでに27都府県から発表されています。各地の状況をご紹介しますと、東京都ではカメムシの発生が過去10年間で最多、和歌山県では平年の43倍で過去最多、そして香川県では平年の282倍で過去最多と各地で急増しています。
カメムシの注意報が発表されるワケは、農作物に被害が出るからです。2023年には北海道ではトウモロコシの果肉の汁を吸われる被害が、千葉県では稲から養分を吸い取られ米が変色する被害などが出ています。
ナゼ季節外れの大量発生が起きているかというと、カメムシは、例年5~8月に産卵・ふ化し、越冬準備をする9~10月に大量に発生します。その後、11月から3月に冬を迎えて数が減少します。今回の大量発生について、害虫防除技術研究所の白井良和所長は、「去年大量発生したカメムシの多くが、暖冬の影響で冬を越した」ためこの時期に大量発生したということで、「今後、秋に向けて大量発生の可能性も」と話しています。
この大量発生の影響で、ホームセンターの「カインズ」町田多摩境店では、カメムシに効く商品のコーナーを設置し、販売実績は去年の数倍になったということです。また、「コーナン」新大阪センイシティー店では商品の売り切れもあるということで、広報担当者によりますと、「現在、西日本を中心に売り上げは平年の10倍以上。メーカーでも欠品状態が多く、虫全体に効く製品を案内している」ということです。
害虫防除技術研究所の白井所長によりますと、「殺虫剤のレベルがかなり向上。寄せ付けないタイプが効果的」だということです。「出合ってしまったら、刺激を与え悪臭を放たれないようにペットボトルなどを活用するとよい」ということです。 (「情報ライブミヤネ屋」2024年5月24日放送)
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