大物OBが巨人采配に疑問「菅野のスクランブル先発はなぜなかったのか」
自力での巨人のCS出場の可能性はなく、横浜DeNAが2敗以上することが条件だったが、菅野で勝って、横浜DeNAへ最後までプレッシャーをかけ続けるべきだったともいう。 「戦力的には十分に3位に入る力はあった。なのに、その力を首脳陣が引き出すことができていない。このままなら来年も4位がいいところだ。野手に目を向けても、いつまでも阿部、村田に頼っているようでは若い選手が育たない。若い選手もモチベーションをもてなくなる。思い切った世代交代を進めなければならない。もう今日から来季へ向けて再出発をスタートすべきだ。オフなどない、という気持ちで、監督、コーチ、選手は、動き始めなければならない」 世代交代は巨人の命題ではある。 38歳の阿部慎之助、37歳の村田修一、33歳の長野久義らを押しのけてポジションを奪いにくる若手野手が出てこなければ、来季もチームのウイークポイントは解消できない。今季は防御率の3.30はリーグトップだが、チーム打率.248が5位、チーム得点526、チーム盗塁の55がいずれも4位で、特に併殺数の129が最下位のヤクルトの114よりも多く突出して悪かった。 だが、2年目の岡本和真が伸び悩み、新人王の有力候補である中日の京田陽太と、アマチュア時代は評価が2分していたほどのドラフト1位の吉川尚輝も即戦力にならないなど、育成がうまくいかず、そもそも阿部、村田、長野に世代交代を突きつける若手が見当たらないという現実もあるのだが……。広岡氏が指摘するように、今日から来季のV奪回へ向けて再スタートを切るしかないだろう。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)