宮島達男、名和晃平、和田礼治郎など約35点を展示 起業家・高橋隆史 による初のコレクション展 WHAT MUSEUMで
東京・品川の寺田倉庫が運営する「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」は、作家やコレクターから預かり保管しているアート作品を中心に公開展示する芸術文化発信施設。今回、10月4日(金)から2025年3月16日(日)までの会期で初公開されるのは、起業家・高橋隆史による現代アートのプライベートコレクション、T2 Collection(ティーツーコレクション)だ。 【全ての画像】T2 Collection『Collecting? Connecting?』展広報用画像(全7枚) 現代アートの魅力のひとつは、作家が社会や芸術、文化、政治などのテーマを取り上げながら、自身のメッセージを多様なかたちで表現していること。同じ現代を生きる観る者も、その作品と向き合うことで、自分自身とのつながりや新たな視点を発見することができる。 ビッグデータやAIの領域で活躍する起業家であり、株式会社ブレインパッドの共同創業者である高橋は、そうした作家たちの感性や知識量、発想力、技量、行動力、そして情熱に対して敬意を抱くとともに、コンセプトやヴィジョンを世界に問うという点で、作家と起業家との間に共通する面も見出したという。 約6年前から、特に作家が新たな挑戦として制作した作品や若手作家による作品の収集に力を入れてきたコレクションのうち、同展では、最初に購入したフランスの画家ベルナール・フリズの作品をはじめ、宮島達男、名和晃平、和田礼治郎など、コンセプチュアルな作品を中心に約35点が展示される。 コンセプチュアルアートは、一見すると難解に見えるものの、作家の視点や発想の面白さにふれることが可能だ。工夫をこらした展示構成や解説を通して、作品が発するメッセージを観る者自身の視点でとらえ、自らの考え方や価値観と結びつけながら、1点1点の作品と向き合うことで、作品同士のつながりも感じとれる展覧会となっている。 また、美術家・奥中章人の展覧会が同時開催される。タイトルの「Synesthesia(シナスタジア)」は「共感覚」を意味するが、奥中はこの言葉を独自に解釈し作品に落とし込んでいる。空気と水と光という形をもたないものを題材として同展のために特別に制作された巨大なバルーン状のインスタレーションは、中に入りこんだり寝転んだりすることで様々な感覚が呼び起こされるとともに、その場を共有する他者の存在を感じとることもできる作品だ。会場でしか味わえない体験をぜひ楽しみたい。 <開催概要> T2 Collection『Collecting? Connecting?』展 会期:2024 年 10 月 4 日(金)~2025 年 3 月 16 日(日) 会場:WHAT MUSEUM 1 階 SPACE1 / 2 階