韓江さん「最も暗い夜にも言葉はわれわれをつなぐ」 ノーベル賞授賞式に出席
【ストックホルム聯合ニュース】アジア人女性として初めて今年のノーベル文学賞に選ばれた韓国の作家、韓江(ハン・ガン)さん(54)が10日(現地時間)、スウェーデン・ストックホルムのコンサートホールで開かれた授賞式に出席し、スウェーデン国王からメダルと賞状を受け取った。 授賞に先立ち演説したノーベル賞委員を務めるスウェーデンの作家、エレン・マッソン氏は、韓江さんの作品について「筆舌に尽くしがたい残酷さと取り返しのつかない喪失感について語っている」とし、「究極的には真実を追求している」と評した。 続いて行われた授賞式で、「親愛なる韓江」と呼ばれた韓江さんがメダルと賞状を受け取り、明るい笑みを浮かべながら国王と握手すると、出席者は盛大な拍手を送った。 韓江さんは121人目のノーベル文学賞受賞者で、女性としては18人目だ。韓国人がノーベル賞を受賞するのは2000年に平和賞を受賞した故金大中(キム・デジュン)元大統領に次いで2人目で、ノーベル文学賞の受賞は1901年に授賞が始まって以来初めて。 授賞式の後、韓江さんはストックホルム市庁舎に移動して晩さん会に出席した。 英語でスピーチした韓江さんは「文学作品を読み、書くことは必然的に生命を破壊する全ての行為に反対すること」としながら「最も暗い夜にも言葉はわれわれが何で作られたかを尋ね、言葉はこの惑星に住む人の観点で想像することに固執し、言葉はわれわれを互いにつなぐ」と文学の重要性を強調した。 晩さん会の模様を中継したスウェーデン公共放送、SVTはこの日、韓江さんのインタビュー映像を公開した。 韓江さんは1980年の光州民主化運動を扱った長編小説「少年が来る」の執筆過程について「全てのかけらを集めたかった」として「殺害された人々の日記を読み、生存者として罪悪感を覚えた。誰かが私や家族の代わりに死んだのかもしれないと感じた」と語った。
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