“絶対王者”中国代表、男子に続き5大会連続金メダル 日本代表は2大会連続の銀メダル獲得<パリ五輪卓球競技>
<パリ五輪卓球競技 日程:2024年7月27日~8月10日 場所:サウスパリアリーナ4> 10日、大会15日目を迎えるパリ五輪卓球競技では、女子団体の3位決定戦と決勝が行われた。 女子団体決勝には、男子と同じく五輪団体無敗の中国と、前回の東京五輪に続き決勝進出を果たした日本が登場し、東京五輪の女子団体決勝の再来となった。中国は今大会、準決勝まで1本も落とさずに勝ち進んでいる。一方、日本はポーランド、タイ、ドイツに勝利して決勝まで進んできた。 トップのダブルスには、日本からは今大会初起用の早田ひな(日本生命)/張本美和(木下グループ)ペアが、中国からは王曼昱(ワンマンユ)/陳夢(チェンムン)ペアが登場。 早田/張本ペアは、開始から早田のチキータ、張本の両ハンド攻撃を駆使してリードを広げていく。王曼昱/陳夢ペアも対応して一時は同点に並ぶが、張本のサービス、早田のドライブが功を奏し第1ゲームを制する。 第2ゲームは王曼昱/陳夢ペアが、早田/張本ペアに打たせる展開を混ぜてリードを広げるも、そのまま中国ペアが逃げきってゲームカウント1-1と並ぶ。第3ゲームではラリー戦で日本ペアが抜群のコンビネーションを見せ、勝利まであと1ゲームとなった。 しかし、第4ゲームでは一転、王曼昱/陳夢ペアが堅実な攻撃を続けリードを広げる。そのまま中国ペアがゲームを奪い、勝負は最終ゲームへ。序盤から早田のレシーブ、張本のドライブを軸に早田/張本ペアが得点を重ねる。中国ペアも追いつき、五分五分の戦いが続く。 後半から張本のバックハンドドライブが冴え渡り、早田/張本ペアがリード。王曼昱/陳夢ペアも徐々に迫り9-9で並ぶ。先に中国ペアがマッチポイントを握るも、早田/張本ペアがラリーで粘りデュースに突入。しかし、王曼昱/陳夢ペアが再びマッチポイントを握ると、最後は早田のドライブがオーバーして試合終了。中国が先制点を挙げた。 第2マッチでは平野美宇(木下グループ)と孫穎莎(スンイーシャ)が対戦。第1ゲームの序盤から平野が連続攻撃で孫穎莎に打たせる隙を与えずリードを広げるも、孫穎莎は徐々に自分の展開を作り追い上げ、9-9で並ぶ。平野はなんとか先にゲームポイントを握るも孫頴莎にデュースまで粘られ、最後は孫穎莎がバックハンド対決を制して、第1ゲームを奪う。 第2ゲームでは孫穎莎がラリーの主導権を握る展開に。平野もストレート方向へのバックハンドが功を奏し追い上げを見せるも、孫穎莎が冷静に対処して第2ゲームを奪取。 なんとか1ゲームを取り返したい平野だったが、第3ゲームでも孫穎莎が平野を前後左右に揺さぶりミスを誘い、孫穎莎がマッチポイントを握る。そして、最後は、平野のバックハンドがオーバーし、中国が5大会連続金メダルに王手をかけた。 第3試合は、張本美和と王曼昱の対戦が実現。序盤から王曼昱のパワーのある両ハンド攻撃がさく裂するも、張本も台上技術や打球点の早いバックハンドで応戦する。第1ゲームはデュースまでもつれ込むも、最後は張本がネットインのボールをうまく返して、第1ゲームを制する。 第2ゲームでは張本がコースを散らしながら点数を重ねるも、王曼昱も回転量のあるドライブで応戦。再びデュースにもつれるも、今度は王曼昱が制して、ゲームカウント1-1となる。 第3ゲームは序盤から五分五分の展開で試合は進むも、後半から王曼昱が緩急をつけた攻撃で得点を重ねる。そのまま王曼昱が第3ゲームを奪い、中国が金メダルまであと1ゲームとした。 第4ゲームは、張本は王曼昱を左右に揺さぶりながら攻撃を仕掛けるが決定打にはならず、王曼昱が先にチャンピオンシップポイントを握る。そして最後は、王曼昱のバックドライブが決まり、試合終了。中国が女子団体5大会連続の金メダルを獲得した。 なお、陳夢は女子シングルス、孫穎莎は混合ダブルスとの2冠を達成した。 日本は敗れてしまったものの、女子団体では2012年のロンドン五輪から4大会連続のメダル、そして東京五輪から2大会連続の銀メダル獲得となった。女子団体では他、韓国が3位決定戦で勝利し、2008年の北京五輪以来の女子団体でのメダル獲得となった。