明豊と大分商、両校高評価 センバツ出場校決定(その2止) /大分
◆打力と堅守、持ち味生かす ◇明豊 昨秋の九州地区大会では秋の大会で初となる県勢対決を制した。 明豊は持ち前の打撃力が光った。全4試合でチーム打率3割9分6厘、43得点をたたき出した。初戦の唐津商(佐賀)戦では打撃戦を制し20得点を挙げた。決勝の大分商戦でも13得点と打線が光り、12年ぶり2回目の明治神宮大会出場となった。 勝負強さのある布施心海選手(2年)や下位打線ながら新体制になってからの公式戦で打率が5割を超える居谷匠真選手(同)など切れ目のない打線で相手にプレッシャーをかける。また投手陣は主将で主力の若杉晟汰投手(同)と、4番打者も任される狭間大暉投手(同)の2人を軸に相手を翻弄(ほんろう)する。【河慧淋】 ◇OBに今宮選手 明豊 1999年に開学。国公立・難関私立大を目指す「特別進学クラス」と、全国レベルの部活動を推進する体育コースなど個性に応じた多様な編成が特徴の「総合進学クラス」がある普通科の他、看護科がある。生徒数は475人(8日現在)。 野球部以外も強豪で知られる部活動は多く、男子卓球部は全国大会に17回連続出場。剣道部の男子は全国選抜大会準優勝、女子ソフトテニス部も19年に国体で4強入りした。 卒業生も幅広く活躍。OBに福岡ソフトバンクホークスの今宮健太選手や、東京パラリンピックの女子走り幅跳びで日本代表に内定した中西麻耶選手らがいる。校歌は歌手の南こうせつさんが作曲した。【河慧琳】 ◇大分商 大分商は堅守が光る。昨秋の県大会ではノーシードから準優勝し、九州地区大会でも準優勝を飾った。 投げては、主戦で主将の川瀬堅斗投手(2年)が地区大会3試合を一人で力投し、1回戦では3失点、準々決勝では2失点、準決勝の鹿児島城西(鹿児島)では10安打を浴びながらも3失点に抑えた。川瀬投手をリードする末田龍祐捕手(同年)は元投手の強肩を生かした送球の速さが特徴だ。 打線は長打よりも単打を重ねて点を取るつなぐ打線が持ち味。打線のどこからでも塁に出られる選手がそろい、俊足が自慢の渡辺温人選手(同)や左右に打ち分けるのがうまい井田航太選手(同)を中心に得点を重ねる。【白川徹】 ◇春夏8強が5回 大分商 1917年に創立した県立高校。男女共学で、749人(2019年12月現在)が学ぶ。商業科、国際経済科、情報処理科がある県内唯一の商業専門高校。「士魂商才」「質実剛健」を校訓としている。 野球部は1921年に創部。夏の甲子園出場は15回を数え、最高位は春夏いずれもベスト8が計5回ある。OBには埼玉西武ライオンズの源田壮亮選手や、2019年のドラフトで広島東洋カープに1位指名されて入団した森下暢仁投手らがいる。 文化部の活動も盛んで、吹奏楽部は17年度県教育奨励賞を受賞している。簿記部、コンピュータ部、珠算部、商業調査部などは九州・全国大会の常連。【白川徹】