余命1ヶ月の宣告を受けた双子の姉 「子どもにも伝えたい」最期の2人旅を形にした絵本について妹に聞いた
絵本で伝えたい思い
茜さんの死後、2人旅で得た気づきや気持ちを絵本にした彩さん。彩さんは絵本について「幸せになりたいと願う人が多い世のなかですが、幸せは気づくことです。幸せとはなにか、目の前にすでにあるものに気づくことができる絵本です」と話しました。 彩さんは、茜さんと過ごすなかで「私たちが当たり前にできていたことが本当に幸せで満たされている」ことに気づいたと言います。それまでは刺激を求めて何度も旅に出ていた彩さんですが、日常が愛おしいことを茜さんとの日々で学びました。そして、この気づきを伝えたいという思いから絵本の制作を進めていきました。 「絵本にしたかったのは、私自身子どもができて子どもにも伝えたいという思いが強くなり、子どもから大人まで広い世代に伝えたいと思ったからです。また、大人と一緒に子どもが読むことで受け取り方の違いを感じ、より愛が深まると考えています」 クラウドファンディングを使い、自費出版で制作した絵本。初めての挑戦で苦労したといいます。 今後、闘病中の人や支える人、病気ではなくてもストレスや疲れといった何かで壁にぶち当たっている人、日々を退屈だと感じている人など、多くの人に絵本を通して思いを伝えていきたいと言います。彩さんは「この世界はこんなに愛と幸せで満ちています。そこに気づくと気づかないとでは雲泥の差があります」と話しました。 彩さんが制作した絵本には、茜さんとの旅や日常で気づかせてもらったたくさんの思いが詰まっています。そんな2人の思いが、絵本を通じて多くの人に伝わることを茜さんも願っていることでしょう。
ほ・とせなNEWS編集部