“古風な家族観に基づく慣習”を撤廃へ!コスタリカで「姓の順序選択」が可能に
父方と母方の2つの姓が付く名字が一般的なものの、長年、父方の姓を先にすることが義務付けられていたコスタリカ。先日、法改正を行い、18歳以上の人々が姓の順序を変更できるようになったという。 【マンガ】子どもの姓はどうなる?韓国が「夫婦別姓」である理由
姓の順序選択が可能に
父方と母方の2つの姓を使うことが多いスペイン語圏。<Tico Times>によるとコスタリカでは、母親の姓より父親の姓を優先するのが通例であったという。 2024年1月24日(現地時間)にコスタリカの最高裁判所は「ID(身分証)に、父親の姓を母親の姓の前に記載する義務はなくなった」と報告した。 <NBC NEWS>によると裁判所は、父親の姓、母親の姓の順番で記載しなければならないと定めていた民法の一部を改正。この決定は、元の規約が法の下の平等の権利や、女性差別を保護する国内外の法に反するという理由で下されたとのこと。 同会議所はこの規約について、以下のようにプレスリリースにて述べている。 「家父長制的で古風な家族観に基づく慣習は、女性を差別し、現代においては憲法と相いれないものである」 <AP Newsroom>も今回の改正について報じており、ポール・ルエダ判事によると、この改正はある人が現在の姓の順序を逆にし、母親姓を優先することを求めた事例に基づいて行われたとのこと。 さらに裁判所は、この法律を現行のままにしておくことは、「国民が自分の個性やアイデンティティを自由に育む権利を制限することにもなる」と付け加えている。 <Tico Times>によるとこの進歩的措置は、同性カップル、未成年者、母親の姓しか持たない個人には適用されないと裁判所は明らかにしており、この場合個人が希望する変更を行うためには、新たに協議の場を設ける必要があるという。