「もう自分はプロなんだ」栃木内定で得た自信と自覚、186cmレフティー桐蔭横浜大CB岩崎博の変化
[12.18 インカレ決勝ラウンド第3節 中京大 1-2 桐蔭横浜大 J-GREEN堺メインフィールド] 【写真】「イケメン揃い」「目の保養すぎ」今季MVPの武藤嘉紀が豪華メンバーで会食 11月のプロ内定リリースから、急速に存在感を強めている。桐蔭横浜大DF岩崎博(4年=甲府U-18/栃木内定)はグループリーグ2試合でフル出場。安武亨監督は「ずっと社会人チームで試合に出続けて、4年間でしっかり伸びた選手」と評価していた。 グループリーグ突破のために勝利がほしい桐蔭大だが、最終節はキャプテンのDF松本太一が累積警告で出場停止。ディフェンスリーダー不在のなかで岩崎らが奮闘した。 「いつも太一が引っ張ってくれているので、今日は自分が一番引っ張らなきゃいけないと思っていた」。そう語る岩崎は4バックの左CBでプレー。186cmの高身長と左足から繰り出すビルドアップで、桐蔭大の攻守の起点となった。後半26分に攻め立てられて失点を喫したが、36分、41分に途中出場の2選手が2得点を決め、2-1で逆転勝利を収めた。 左足キックで試合を通して安定感のあるビルドアップを続けた。それでも、岩崎は「一番の持ち味はロングキックと言いたいところだけど、ちょっと最近調子が悪い」と振り返る。「正直全然だめだった。特に前半はビルドアップの精度を上げなきゃいけないシーンもあった。でも戦うところと声を出すところは自信をもってやれている」と手応えもひとつ掴んでいた。 11月22日、来シーズンの栃木SC加入内定が発表された。夏の終わりごろに栃木から声がかかったという。スカウトから声がかかったわけではなく、「たまたま練習試合に参加させていただいた。空いてたから、みたいな感じ」。もっとも、ピッチに立つと周りの見る目も変わる。ベガルタ仙台との練習試合で左足のロングキックやヘディングを評価され、練習参加後に正式なオファーを受けた。 昨年までトップチームに絡めず、関東社会人リーグで研鑽を続けた。「なかなか自信を持ってプレーしようと思ってもできない時期も長くて、うまくいかないで悩んでいた」。自信の無さから高いポテンシャルを発揮できなかったが、今秋のプロ内定から一皮むけた。 安武監督も「内定が決まって、今年の夏過ぎからグッと伸びた」と語る。岩崎本人もそのことに思い当たる点があり、「プロ内定をいただいてから、もう自分はプロなんだ、もうやるしかないという自覚で、変わろうという強い思いを全面に出してプレーできているところから、プレーも変わっていった」と変化を感じていた。 自身と似たタイプのライバルはすでにJの舞台で存在感を放っている。岩崎は特別指定選手としてアルビレックス新潟の主力に躍り出た東洋大DF稲村隼翔(4年=前橋育英高)を意識。「同い年、同じポジションでいい選手はたくさんいる。そこと比べて自分はまだまだ足りないところも多い。負けないようにがんばりたい」。まずは大学最後の舞台で、成長の証を示すつもりだ。