台風10号、東名通行止めや新幹線運転見合わせ 静岡県への接近ピークは31日以降か
非常に強い台風10号に伴って雨が降り続いているため静岡県内は28日、土砂災害の危険性が高まり、県中西部を中心に鉄道の運転見合わせや東名、新東名高速道の通行止めの影響が終日続いた。通勤、通学や帰宅の足に大きな打撃があった。台風10号は31日から9月1日にかけて本県に接近する可能性がある。1日にかけて大気が不安定な状態が続き、土砂災害や低い土地の浸水、河川の氾濫などへの警戒が必要となっている。 中日本高速道路は地盤が緩んでいるとして、静岡市より西の高速道路で27日夜から通行止めを実施。東名高速道は静岡インターチェンジ(IC)ー豊川IC間の上下で28日夕方まで継続した。同社によると、東名高速道袋井ICー磐田IC間の下りでのり面の崩落があったという。新東名高速道の新静岡ICー新城IC間や引佐連絡路も28日夜までに通行止めを解除した。29日以降も降雨の状況によって県内区間で通行止めになる可能性がある。 東海道線も土壌雨量が増加し、降雨が続く見通しのため静岡ー豊橋間の上下で終日、運休した。静岡ー熱海間は本数を減らして運行した。東海道新幹線も県内区間で一時、減速運転や運転見合わせを行った。29日は東海道線の静岡ー掛川間で始発から上下で運転を見合わせる。東海道新幹線は運休予定はないが、天候次第で運行に影響が生じる場合がある。大井川鉄道本線は29日も終日運休する。 静岡地方気象台によると、県内は台風周辺と太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が合流し、大気の状態が不安定になっている。気象庁の観測によると、28日午後4時40分までの72時間雨量は浜松市中央区で397ミリと観測史上最大となった。26日午後5時の降り始めから28日午後4時までの雨量は御前崎市で350ミリ。県と静岡地方気象台は牧之原市などに土砂災害警戒情報を発表した。 気象台によると、29日に予想される1時間雨量は多い所で50ミリ。午後6時までの24時間雨量は、29日と30日に多い所で200ミリを見込んでいて、31日は300ミリと予想している。
静岡新聞社