10年目を迎えたLiga Agresiva、大阪の指導者に聞いた
常にヒリヒリした試合になる 一条高校
奈良県の奈良市立一条高校は、今季からLiga正式参加となった。中貴文監督は語る。 「10年程前、学校の教員ではあったものの、まだ野球部にはかかわっていなかったのですが、Liga Agresivaを立ち上げた阪長友仁さんの講演を聞きに行ったことがあったんです。 そのときにもLigaの話をしておられて、大変印象に残っていたんです。それ以来、野球部の顧問になったらぜひ参加させてもらいたいと思っていたんです。 でも、一条高校の顧問になって、奈良にはまだそういう動きがなかったので、阪長さんに連絡させていただいて、オープン参加でもいいからLiga大阪に参加したら、と言われて昨年参加した次第です」
今年から正式参加となったが、手ごたえは感じたか? 「3回、5回、7回とランナーがいた状態でイニングが始まるんですけど、試合の流れがいったん途切れて、新たな設定になるのは、ケースの勉強にもなるし、常にヒリヒリした試合になると言うか、緊張感を持ってプレーできるのが面白いなと思いました」 バットについての違和感は持たなかったのか? 「去年、うちはBBCOR仕様の金属バットではなく、ラミバット(中心部を竹材、その周囲をメイプル材を貼り付けた合成バット)を使っていました。 今年もラミバットを使用しています。金属バットを使用しないのは、高校を卒業してその先で野球をする選手がいたとしても、木製バットとはつながらないかな、と思ったからです。 今、部員数は13人です。Ligaは球数制限がある中で、投手はやはりフルで使わなければならなくなります。少し球数が増えたら3枚目の投手を使うことを考えなければいけません。それは、やはり気を使いますね」 選手の反応はどうか? 「Liga大阪は『1球速報アプリ』を導入して、マネージャーが試合のデータをオンタイムで入力しているので、選手は今、自分は何本ヒットを打ったとかがわかります。選手はそれを見て、いろいろ話しているので、そういう面でもモチベーションはあがっているのかな、と思います。 ここまで4試合戦って、全部1点差で勝ちました。ルールの特性も生かして試合ができている感じです。そういう意味では成長できていると思います」
今年のLiga大阪は指導者があまり指示を出さず、イニングの合間などに直前のプレーについて指摘することが多かった。「選手自身に考えさせ、判断させる」というトレンドが一般的になったことを感じた。