お値段据え置きのマグロ求める行列…「ハマのアメ横」が活況 買い物客「新鮮でとにかくお得」
2024年も残りわずか─。「ハマのアメ横」と称される洪福寺松原商店街(横浜市保土ケ谷、西区)では29日、正月用の食材を買い求める客でにぎわった。この一年、物価高に悩まされ続けた買い物客らは「新鮮でとにかくお得」と表情を緩めていた。 【写真でもっと見る】解体されたばかりの新鮮なマグロ、色鮮やかなすし、タラバガニ、正月飾りも…大勢の買い物客でにぎわう商店街 「7千円! 身がよく締まってるよ」「買った!」。「魚幸水産」では例年、年末にかけて1日100匹のマグロを解体、販売している。この日は通常より1時間ほど早く開店したものの、入店待ちの列は100人超に。希望した部位を購入できるため、競り市のように買い物客らは狙いを定めて手を挙げ、切り身が飛ぶように売れていた。 物価高の影響はあるものの、「価格は昨年とほぼ同じ。お客さんに還元していきたい」と担当者。長年訪れている藤沢市辻堂の福士俊英さん(64)は「安いのもあるが、切りたてをその場で買えるのが魅力」と満足げだった。 一方、お茶などを扱う「丸秀園」では、今夏の猛暑でノリの収穫量が減少したため価格を上げた。ただ人気の「ティーバッグお茶詰め放題」は1080円に据え置くなど、低価格での販売も継続。大和市から来店した大熊ひろみさん(62)は「正月前の活気を味わうためにも毎年来ている。来年はもう少し物価が下がってほしい」と話した。
神奈川新聞社